質問 素朴な質問 From めい |
病院で働いています。胃ろうや腸ろうは空気を注入しなくても良いと思っていましたが(固定されているから)、友人から胃への空気音がしなかったが大丈夫だと思い栄養剤を注入したら腹膜炎に至ってしまったという話を聞きました。何度も使用している胃ろうでもそんな事があるとは…。必ずairを確認をするようになったのですが、実際はどうなのでしょうか?教本などには載っていないので教えて下さい。 |
Re:素朴な質問 From カネコ@北海道 |
>めい様 もし胃瘻ボタン、ないしチューブが腹腔内に逸脱しているとすれば、かりにair音がしたとしても安全の確認にはなりません。腹腔内への逸脱時にもair音は聞こえます。ゆえに毎回air音の確認をすることは無意味だと思います。 |
Re:素朴な質問 From まりこ |
内科医のまりこと申します。 先日、不幸な例を経験しました。うちで胃瘻を造って2ヶ月近く経過し、近くの施設へ転院した翌々日に、腹膜炎になって戻ってきたケースです。 うちでは、バルーン型のボタンを使っていて、まったく問題なかったのですが、転院したとたんに抜けてしまったそうで(しかし、バルーンの破損はなかった)、嘱託医が挿入したようですが、どうもそれがまずかったのですね。うちに運ばれてきて、どうもボタンが入り方がおかしかったので、取り敢えず抜いてみたら、鮮血がどっと噴き出してきました。 患者さんの状態は、幸いおちついていますが、その瘻孔はもはや使えず、そのうち再造設するしかないものと思っています。 前置きが長くなりましたが、安定しているように見える瘻孔でも、時間がたって組織が脆弱になったり、あるいは乱暴な操作によって、損傷することはある、ということです。 うちでは、研修医が胃瘻交換をすることもあるので、以下のように注意しています。 ①まずはスムーズに回転することを確認。 ②抜去や挿入のとき少しでも抵抗がある、あるいは不安があれば、必ず注射器で胃内容液の逆流を確認。 ③それでも不安があれば、ためらわずに透視下で造影する。 ④そして、どのような方法で確認したのかを、カルテに記載する。 確認するのであれば、上記のような方法がよいかと思います。が、抜去などのトラブルがないのであれば、日常的に、毎回、逆流確認まではしていませんよ。 |
Re:有り難うございました From めい |
カネコ@北海道さん、まりこさんご返信有り難うございました。最近胃ろうのトラブルの話(逸脱・穿孔など)をチョクチョク聞く機会が多かったので、関わる身としては不安で…。参考になりました。 |