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No.568 ハンチントン病患者さんの胃瘻の不良肉芽   From 愛知の訪問看護師

愛知で訪問看護をやっているものです。
ハンチントン病の利用者さんでpegを造設して約2年経過していますが、身体、特に四肢の不随意運動が強く腹圧がかかるためだと思うのですが、胃瘻の瘻孔に不良肉芽が形成されてしまい液漏れ、浸出液も絶えません。
瘻孔部の洗浄を行ない清潔に保ち栄養中はチューブを引っ張らないように注意してみたりしていますが、一向に快方へ向かいません。硝酸銀での焼却などをしても、原因の除去できないので効果は、ないですよね?
何か良い助言があれば教えていただけませんか?

Re: ハンチントン病患者さんの胃瘻の不良肉芽   From もっち
こんにちは、訪問看護師のもっちです。
ボタン型のカテーテルにおける不良肉芽の原因はバンパーの締付けによるものが多いと感じています。ボタン型の場合お腹の皮膚から1cmぐらいデベソのように出っ張っているのがちょうど良いようです。チューブ型のように外部バンパーをずらす事が出来ないので、きつい場合は長めのシャフトのカテーテルに交換していただくしか手がありません。
ハンチントン病で四肢の不随意運動が強いとのことですので、もしかしたら、カテーテルと皮膚との摩擦が原因かもしれません。周囲皮膚に細菌感染がなければ、ハイドロコロイドドレッシング等を瘻孔周囲に貼って、皮膚とカテーテルの摩擦を防ぐと不良肉芽が良くなってきます。
ちなみに、スポンジ固定は、チューブ型のカテーテルの場合、横向きのトルクがかかることで、圧迫が不良肉芽の原因となることが多いので、チューブの根元をスポンジ固定で真直ぐにしてあげるのが目的です。ボタン型にはつかえない技です。
私の関わっているPEG利用者さんは、全員不良肉芽が出来ましたが、スキンケアと固定法の工夫・皮膚とカテーテルの摩擦を防ぎ瘻孔からの浸出液漏れから皮膚を保護する目的もあるPEGケアーの貼用で、長い方では4~5カ月かかりましたが、切除や硝酸銀焼却せずに治癒しました。看護の勝利と自負しています。
チョリさんも頑張って下さい!!