当院は嚥下障害患者の食支援と誤嚥性肺炎予防を目的に、胃瘻の有無に関わらず2014年に嚥下内視鏡検査（VE）を導入した。当院は複数の関連施設を有しており、2015年より施設往診も開始した。嚥下障害患者にとっての最善を考えながら、介護者とともに嚥下障害治療に取り組んでいる。加齢や各種疾患による嚥下障害があっても安全に食べ続けるために嚥下障害を可視化できるVEを活用しながら多職種多施設連携を行っている。

当院は福島県伊達郡国見町にある病床数299床の病院で、地域医療を担っています。地域の医院や介護施設などと連携し、急性期から退院に至るまで各科・多職種が協力して治療にあたっています。胃瘻造設件数は一時期に比較すると減少傾向にありますが、NSTによる活動や歯科口腔外科を中心とした摂食嚥下リハビリテーションにより抜去可能な患者さんが徐々に増えてきました。

当院は急性期病床１１４床、回復期リハビリ病床９１床を稼動しています。患者さんの多くは高齢者であり、急性期治療を開始すると同時に自宅あるいは施設への退院に向けて速やかにプランニング、リハビリテーションを開始することが必要です。当院には総勢８６人のリハビリスタッフが在籍し、県内でも有数の充実したリハビリ環境を有しており、急性期から在宅まで切れ目のない医療を行い、高い在宅復帰率を実現しています。