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患者と医療者のための情報誌「PDN通信」第56号のご案内

【巻頭言】看護師さんが胃ろう交換できるようになります
P【特集 胃ろう】高野山真言宗・大栗道栄大僧正の胃ろう
【PDN特別対談】予後改善の可能性を踏まえた胃ろう造設の道標を示そう

【巻頭言】看護師さんが胃ろう交換できるようになります

国立病院機構高崎総合医療センター 小川哲史

【特集 胃ろう】高野山真言宗・大栗道栄大僧正の胃ろう

高野山真言宗大日寺住職・大僧正 大栗道栄
高野山真言宗大日寺副住職 大栗妙喜(聞き手・二宮英温)

【PDN特別対談 胃ろうの疾患別適応を考える その1:神経内科編】
予後改善の可能性を踏まえた胃ろう造設の道標を示そう

NPO法人PDN 理事長/
国際医療福祉大学病院 教授・副院長・外科上席部長 鈴木 裕
国際医療福祉大学病院 准教授・神経内科医長    小川朋子

【Opinion ~私はこう思う~】

[医師]WAVES Cafè:「元気に食べてますか?」活動
東葛クリニック病院 副院長 秋山和宏

[歯科医師]高齢化地域の病院歯科(口腔外科)としての役割
公立能登総合病院 歯科口腔外科部長 長谷剛志

[看護師]食べて元気!食事は健康のバロメーター
~私の仕事は、専従看護師ときどき認定看護師~

前橋赤十字病院 栄養サポート室/摂食・嚥下障害看護認定看護師 伊東七奈子

[在宅対応薬剤師]在宅ケアチームの一員として、薬剤師に求められるものとは?
みよの台薬局グループ 副本部長 池田裕紀

[ケアマネージャー]ケアマネから見た胃ろう造設
訪問看護ステーションはーと 平アキ子

[管理栄養士]施設におけるNST活動の取り組み
特別養護老人ホーム愛全園 管理栄養士 中野もも

【ERASの普及と報道】早期に退院できて痛くない医療に高まる国民の期待

関西医科大学附属病院 肝胆膵外科 准教授 海堀昌樹

【PDNクリニカルインタビュー 第2回PEGの新たな手技】
より安全で簡便なイントロデューサー変法をめざして
ガイドワイヤレスな胃ろう造設手技のポイント

東邦大学医学部臨床支援室教授/
東邦大学医療センター大森病院栄養治療センター部長、栄養部部長 鷲澤尚宏

【私の病院、紹介します!】
宗教者も含めたチーム医療で、『いのちのケア』を考えた
アミターバ・プロジェクトが進行中

沼口医院 理事長 沼口諭

【PDN実践講座】小児のミキサー食ー胃ろうだって家族と同じごはんが食べたいー

静岡県立こども病院 栄養管理室 鈴木恭子

【PDNショップ】取扱い品目追加速報!

【PDN通信第56号編集後記】

PDN通信第56号 編集後記  PDN理事長 鈴木 裕

 今、全世界に激震が走っている。6月24日、大方の予想を覆し、英国が欧州連合(EU)から離脱した。この混乱が2008年のリーマンショックの再来とならぬよう、独仏伊首脳が結束を確認し、日本も政府・日銀の緊急会合などで対応を急いでいる。しかし、不思議なことに当の英国からは「後悔」の声も聞こえてくる。英国は自国のマーチのように「威風堂々」とこの選択をしたかにみえたが、国民が決めた結果に国民が動揺している。

 日本は未曾有の超高齢化社会に向けて高齢者医療が議論されている。長い間、寿命を延ばすことは善とする考え方が、ここに来て大きく変わろうとしている。患者の幸福につながらない場合、その生命を意図的に終わらせる選択肢が現実味を帯びてきたのである。この選択は、日本の将来にとって英断なのか否かは時代が示してくれるであろうが、PDNは、この超難問に対して目を背けない覚悟を持っている。

 世間ではガイドラインが幅を利かせている。胃ろうに関するガイドラインも御多分に洩れず複数の学会や研究会から公示された。しかし、現場にそぐわない内容も散見される。特に、ガイドラインの根幹をなす適応について、疾患も重症度も異なる患者を十把一絡げに論じられており、抽象的で観念的な印象は否めない。また、がんに関する全体的なガイドラインは存在せず、疾患別の構成になっている。PDNでは、全国の方々の協力のもと、疾患別のガイドラインを創る予定である。

 よく考えてみると胃ろうの適応について、画一的に論じるのは少し無理がある。がんのガイドラインも、がん全体のガイドラインではなく、膵臓がんと甲状腺がんでは経過も治療法も異なる。神経難病であっても、アルツハイマー病と筋萎縮性側索硬化症を一つのガイドラインでまとめることは不可能であるはずだ。PDNは、今後胃ろうの適応を、疾患別、重症度別のガイドラインを作成していく。

(2016年7月28日発行)

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