患者と医療者のための情報誌「PDN通信」第76号のご案内
PDN通信第76号 編集後記 PDN理事長 鈴木 裕
今、世界中が新型コロナウイルスに弄ばれています。東京五輪開催まで20日を切った今でも開催の詳細が示されておりません。怠惰ではなく、それだけ難しい問題なのです。歴史を振り返ると、中世のペストの流行は、中世ヨーロッパ社会を大きく変えました。ペストはヨーロッパの人口を3分の1ぐらいに減少させ、流行を抑えることができなかった教会の権威を完全に失墜させました。ヨーロッパの中世が終焉を迎えて近代が始まる契機となったのです。今回の新型コロナも、コロナ終息後の世界をおそらく大きく変えて、今と全く違う世界が現れてくるのではないでしょうか。時の流れの分岐点に私たちはいるのかもしれません。
私事でありますが、9月18日に赤坂の国際医療福祉大学で第25回PEG・在宅医療学会学術集会を開催致します。私はPEG医療は高齢者医療の問題点を集約していると思っています。実際、セッションのテーマが単なる医療技術から生きること、死ぬことといった生命の根源の問題に移行してきているように思えます。生存期間を延長させることが医療のゴールなのか?患者の意思はどこまで尊重されるべきか?経済は生命よりも優先されるのか?私は最終的には患者さんを幸せに導くのが医療のゴールと信じています。
今回のPDN通信の内容は、患者さんの幸せにどう結び付けるかの具体的な方法論です。理想を追求するには具体的な対応策がなければ叶いません。
(2021年7月27日発行)
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※現在公開中のPDN通信は、創刊号~第10号まで。順次追加していく予定です。
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