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患者と医療者のための情報誌「PDN通信」第83号のご案内

【巻頭言】
在宅医療
トピックス

【巻頭言】患児の障害の程度と進行を見据えながらその命を最後まで支える

 群馬大学 共同教育学部 特別支援教育講座 教授 吉野 浩之

【特集】重症心身障害児・者の生活の質を改善し可能性を広げる
   栄養摂取への総合的アプローチ

 日本重症心身障害学会理事長、びわこ学園医療福祉センター草津施設長  口分田 政夫

【連載】食も人生も一生楽しみたい! スナック都ろ美へようこそ~♪①

 障害児の母親グループ 加藤さくら、永峰玲子

【PDNレクチャーから⑤】こんな疑問、誰に聞けばいいの? ~状況判断と診断推論~

 東京女子医科大学病院 リハビリテーション科 教授 若林 秀隆

【Opinion ~私はこう思う~】

[医師]在宅における食支援・栄養管理をみんなで取り組もう!
 こだま在宅内科緩和ケアクリニック診療部 児玉 佳之

[歯科医師] 「食べる」を支える医市連携の実現
 東京大学大学院医学系研究科イートロス医学講座 特任准教授 米永一理

[看護師]「寄り添いボランティア」活動紹介

 NPO法人多摩胃ろうネットワーク 大津 陽子

[管理栄養士]早期栄養介入と早期離床リハビリテーションの
      コラボレーション

 神戸大学医学部附属病院 栄養管理部 真壁 香菜

【私の病院、紹介します!】 県内唯一の特定機能病院として、
            多種多様な患者さんに最適な栄養管理を実践

 福井大学医学部附属病院 外科、栄養部 廣野 靖夫

【私の病院、紹介します!】 2014年より施設基準を満たしたNST活動を開始

 西宮協立脳神経外科病院 看護師 永野 彩乃

【Topics】パーキンソン病専門有料老人ホームで、「その人らしく生きる」を支える

 株式会社サンウェルズ 教育部 新設教育担当 
 難病看護師 主任 俵谷 美沙

【連載】 介護食紹介 ・病院食・施設食・在宅食⑮ ゼリー食

 岩手県立宮古病院

PDNショップ

PDN通信第83号編集後記

PDN通信第83号 編集後記  PDN理事長 鈴木 裕

 フランスのマクロン大統領は4月3日、安楽死や自殺ほう助などを含めた終末医療の在り方に関する法案を今年夏ごろまでにまとめるよう政府に要請した。ヨーロッパではオランダ、スペインなどが安楽死を合法化し、スイスは自殺ほう助を認める一方、フランスでは患者の意思を尊重して延命治療を止める「尊厳死」のみが認められている。われわれは、国や州で見解が大きく異なる内容に対して、欧米という大きな範疇で一括りにして議論する傾向がある。今回、取りあげた小児の栄養に関しても、イギリスの英国小児勅許学会ガイドライン『小児の生命維持治療を差し控えること、または中止すること』の意義とその分析で、栄養補給およびその他の治療は、その植物状態が永続的と考えられる患者においては、中止することができるとある。この一文のみを取りあげれば、イギリスでは高齢者と同様に小児の治療の差し控えや中止が日常的に行われていると勘違いしてしまう。結論に至るまでのプロセスが端折られて一部を強調することは極めて危険である。われわれ日本人は、長い間欧米の医療を参考にしてきたが、都合の良い一部を抜粋して欧米ではと議論することは危険である。欧米においては高齢者に胃瘻の適応はないとか、子供の延命も行わないなどといった偏った議論は是非とも避けなければならない。日本の将来と文化を十分に考慮した日本の生命倫理を模索することが望まれる。

(2023年4月24日発行)

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