休憩時間を利用して、㈱メディコンの製品展示および三協製薬㈱によるコーヒーブレイクセミナー「増粘剤使用による栄養剤の半固形化」が行なわれた。直接製品に対する質問もできるとあって、好評のうちに後半の講演へ。
朝倉先生は臨床栄養分野の第一線でご活躍中。「長期栄養管理は院内管理だけではなく、むしろ地域一体となって取り組まなければ継続してゆけない。医療機関同士、また行政機関とも連携していくシステムの構築が必要」と、栄養教育システムや保険制度についても最近の話題を紹介してくださった。
ご存知のとおり、この10月より介護保険の適用施設において、食材費および調理費用に対する利用者負担が増加した。その代わりに栄養管理体制やNCM(栄養ケアマネジメント)に対する加算、経口移行加算などが新設された。これらは加算の条件として多職種協働による栄養管理が定められており、医療保険におけるNST加算の前倒しとも言われている。日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)認定のNST専門療法士の資格制度を例に挙げながら、正しい栄養管理を行なえる人材の育成が急務であることも述べられ、「時代は栄養!」と締めくくられた。 今後青森では、八戸市、青森市でのPDNセミナー開催が決まっている。「県内の主要都市でのセミナーを企画し、そこに参加された方々が標準的なコンセンサスを得た教材によって勉強し、おのおのの職場でそれを広めケアの標準化を進めていただきたい」と、講師の先生方も呼びかける。単に講義を聴くだけではなく、ディスカッションを主体としたセミナーがあってもよいのではないかという意見もあり、今後のセミナー展開が楽しみである。 アンケート結果の詳細は後日報告するが、自由意見の中に「感染してからの対応の仕方ではなく、感染する前の注意点を大切にしていきたいと思いますので、その方法を教えてください」というものがあった。感染防止目的の口腔内消毒について、PDN談話室でも熱い議論が交わされていた。このうような現場のニーズを吸い上げ応えていくセミナーであるよう、各方面からのご意見をお寄せいただきたい。 |