今回で5回目となり、テーマを『半固形化栄養の達人になろう』としました。
震災の影響で少なくなるかなと思っていましたが、事前予約者よりも若干人数が増え、最終的に103名の参加者でした。
前半のセミナーは平野総合病院の島崎信先生より「理屈をこねくりまわしてみる」というタイトルで、半固形化栄養の基礎から実際のデータまで発表して頂きました。実際の粘度計の測定の写真や、栄養剤と増粘剤の組み合わせによってかなり変動するという情報提供もして頂きました。また、胃食道逆流の有無による予後比較や半固形化栄養による胃食道逆流の抑制効果や褥瘡の改善効果を示して頂いた一方、半固形化栄養が無効であった症例も呈示して頂き、大変参考になりました。
また山口祐子先生より半固形化栄養の実際の注入方法を提示していただいた後、ステージ脇に設営した場所で参加者に注入の実践を行って頂きました。加圧バッグで空気を送り込んでいる途中で接続部が爆発するトラブルもあり、後の特別講演をお願いした蟹江先生も飛び込みで、爆発防止法を提示して頂きました。参加者は注入の抵抗がチューブの太さや長さで大きく違うことを実感していました。
最後は蟹江治郎先生から「完全理解!固形化栄養投与法」の演題で特別講演を頂きました。先生からは固形化栄養の発想から、固形化栄養と半固形化栄養の相違点、注意点、その実践など半固形化栄養も含めた幅広い内容を教えて頂きました。持ち前のジョークを交えながらの講演は、始め緊張ぎみであった聴衆も和やかな雰囲気になり、蟹江先生は終わった後も、参加者からの質問攻めにあっていました。