６月３日に群馬県沼田市市民文化会館で第２回群馬ＰＤＮセミナーを開催しました。群馬県は１０の２次医療圏がありますが、ＰＤＮ群馬代表世話人の前橋赤十字病院の小川哲史先生の呼びかけで、各々の２次保険医療圏ごとに群馬ＮＳＴ研究会のコアスタッフを中心にＰＤＮの地区担当を配置し、ＰＤＮセミナーを開催することを決定しました。群馬ＮＳＴ研究会では「地域一体型のＮＳＴの構築」を大きな目標として掲げています。「地域一体型のＮＳＴの構築」を目指すためには、ＰＥＧの知識の共有と連携が不可欠であり、そのためには２次保険医療圏ごとにＰＤＮセミナーを開催することは大きな意味があると思います。

第１回目は県都前橋で４月８日に開催され、引き続いて群馬県北部の利根沼他地域での開催となりました。１回目の開催直後であり、それほど人が集まるのかと心配しておりましたが、開業医施設も含めて６０名の参加がありました。また、県内に広く宣伝したこともあり県央からも数名来ていただきました。

事務局長の二宮さんと、ＰＤＮ群馬代表世話人の小川哲史先生に挨拶をいただいた後、３つのセッションと質問コーナーで構成した３時間のセミナーを行いました。はじめにＮＳＴ外科医師により「ＮＳＴと栄養療法」で、栄養療法の一般的知識について講義しました。次のセッションでＮＳＴ内科医師（ＰＥＧ担当医）により「ＰＥＧの適応と手技」について講義しました。この先生は、祖母がＰＥＧを挿入しており、ＰＥＧに対しては深い思いを持っています。最後に、ＪＳＰＥＮ ＮＳＴ看護師と栄養士により「ＰＥＧの管理とケア」の講義を行いました。なるべく実戦に即した講義内容として、明日からすぐに使える知識・技術を中心にまとめました。土曜の午後からということもあり、参加者も疲れないように１講義３０分と短めに設定するなどの工夫もしました。

今回は地域の老健施設や介護施設からの参加もあり、地域で共通の知識でＰＥＧ患者様を見ていく土台が出来始めました。ＰＥＧで困っている医療従事者にＰＤＮセミナーを通して援助することで、ＰＥＧで困っている患者様を一人でも減らすことが出来ればと思います。だだ、ＰＥＧ管理されている開業医の先生方がこの地域では少ないため、今後は病診連携も含めた体制をどう構築するか、医師会の諸先生方とも相談していく必要があると感じました。目標の地域一体型のＮＳＴ構築に向けて一歩前進したのではないかと思います。本セミナー開催にあたりご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。