北海道・道央地区『PDNセミナー』アンケート結果

NPO法人PDN(PEGドクターズネットワーク)


北海道・道央地区
『PDNセミナー』(17.8.27)アンケート結果

※セミナー参加者数:130人、 アンケート回収数:90票、 回収率:69.2%
Q1.あなたは、現在、PEGの看護を行っていますか?


(100%= )
行っている
行っていない
全 体
90
76
(84.4)

14
(15.6)


Q2.(看護を行っている人に対して)PEGの介護を行うようになってから何年になりますか?


~半年位
~1年位
~3年位
~5年位
5年以上~
不 明
全 体
76

(10.5)
11
(14.5)
23
(30.3)
15
(19.7)
16
(21.1)

(3.9)

※「不明」を除いた平均年数は2.94年。

Q3.(看護を行っている人に対して)現在、胃ろうを入れられた患者様はあなたの施設に何人いらっしゃいますか?


(100%= )
0人
~5人
~10人
~20人
20人以上~
不 明
全 体
76

(2.6)
27
(35.5)

(10.5)
14
(18.4)
11
(14.5)
14
(18.4)



 


※「不明」を除いた平均人数は12.34人。

Q4.(看護を行っている人に対して)看護の中で、トラブルにあったことがありますか?


(100%= )
トラブルの経験がある
経験がない
不 明
小 計
あ る
今はないが経験がある
全 体
76
68
(89.5)
55
(72.4)
13
(17.1)

(9.2)

(1.3)

  







Q5.(トラブルの経験がある人に対して)どんなトラブルでしたか?(複数回答)


(100%= )
漏 れ
肉芽形成
皮膚障害
下痢・
便秘
誤嚥肺炎
管やボタンの抜去
閉 塞
その他
全 体
68
52
(76.5)
44
(64.7)
41
(60.3)
39
(57.4)
31
(45.6)
31
(45.6)
18
(26.5)

(8.8)






※「その他」の具体例。
  ・ 自然抜管
  ・ PEGが胃の中に入らず腹膜炎になった
  ・ ろう孔のびらん、腸液漏れ、低血糖
  ・ 閉塞していないのに流れが悪い
  ・ 栄養剤投与が一定の速度にならず、滴下が悪くなる

Q6.(看護を行っている人に対して)看護の中で、いま悩んでいるものはどれですか?(複数回答)


(100%= )
チューブ内腔の汚染
栄養管理法
抜去事故時の対策
消毒法
嘔吐予防策
トラブル時の相談先がない
チューブの交換法・交換時期
全 体
76
22
(28.9)
17
(22.4)
14
(18.4)

(11.8)

(11.8)

(10.5)

(6.6)










その他
特にない
不 明
15
(19.7)

(6.6)
13
(17.1)
※「その他」の意見。
 ・ PEGの適応 ⇒ 造設 ⇒ 再経口について
 ・ 様子を見ていてもよい時と、医師に報告すべき時の境界がわからない
 ・ 薬剤注入部の閉塞
 ・ 皮膚のトラブル
 ・ スタッフへの指導・教育
 ・ 下痢(2件)
 ・ どのように管理していくか
 ・ 胃ろうボタンが十二指腸に入り込んで胃内出血を起こした
 ・ 交換後出血があった時の処置
 ・ 漏れ、皮膚トラブル
 ・ 肉芽形成
 ・ 在宅の場合、栄養剤の選択の幅がせまい
 ・ ろう孔のびらん、液漏れへの対処方法
 ・ 自己抜管、自然抜管への対処

Q7.きょうのセミナー「PEG看護のイロハ」は参考になりましたか?


(100%= )
非常に参考になった
参考になった
参考にならなかった
不 明
全 体
90
41
(45.6)
43
(47.8)

(0.0)

(6.7)









Q8.今後のセミナーのテーマでは何を希望しますか?(複数回答)


(100%= )
PEGとスキンケア
PEGと嚥下
PEGと栄養アセスメント
PEGとNST
PEGと在宅医療
PEGとクリティカルパス
PEGとEBM
全 体
90
44
(48.9)
35
(38.9)
23
(25.6)
21
(23.3)
18
(20.0)
13
(14.4)
13
(14.4)

 

 

 

 

その他
不 明

(10.0)

(5.6)
※「その他」の具体的な意見。
 ・ 錠剤、カプセルの投薬法
 ・ 他職種を含めたPEGの管理の仕方
 ・ 地域連携、転院前後の看護
 ・ 不良肉芽について
 ・ 終末期におけるPEGの有用性や症例など
 ・ PEGの長期使用の問題点やトラブルの実際
 ・ 小児のPEGについて
 ・ 栄養剤の固形化、嚥下について

Q9.あなたは次のどれにあたりますか?


(100%= )
看護師
訪問看護師
介護福祉士
薬剤師
栄養士
言語聴覚士
理学療法士
全 体
90
79
(87.8)

(1.1)

(1.1)

(1.1)

(2.2)

(0.0)

(0.0)








 

臨床心理士
医師
その他
不 明

(0.0)

(1.1)

(4.4)

(1.1)








Q10.あなたの所属先は?


(100%= )
一般病院
診療所
老人保健施設
特別養護老人施設
療養型病床
リハビリテーション専門病院
訪問看護ステーション
全 体
90
45
(50.0)

(0.0)

(1.1)

(3.3)
34
(37.8)

(0.0)

(3.3)








その他

(4.4)









Q11.所属先の所在地は?


(100%= )
石狩支庁管内
小 計
札幌市
江別市
その他
全 体
90
83
(92.2)
73
(81.1)

(10.0)

(1.1)

 







空知支庁管内
小 計
長沼町
岩見沢市
その他

(4.4)

(1.1)

(2.2)

(1.1)

胆振支庁管内
その他
小 計
苫小牧市
その他
帯広市

(2.2)

(1.1)

(1.1)

(1.1)

 

問。PEGの正しい理解のためにはどのようなことが解決されなければならないとお考えですか?

※回答者=90人中、26人。

医師はPEGを“作る”ことを前提に入院させてしまうが、実際に入院すると精神状態、全身状態から不適となることがある。高齢者の場合、入院自体がPEG造設を難しくしてしまうこともある。
また、医師は造設はするが管理をほとんど看護師にまかさてしまうのが現状。看護師のスキルによって観察・処置に差が出てしまう。具体的な観察の仕方、家族への指導などスキルアップが必要。医師自身も管理に積極的になってほしい。
当院では症例が少ないので、このようなセミナーはとても勉強になります。
挿入時やその後の管理の中で、家族への説明が不足している。また、在宅でのトラブルへの対処方法もはっきりとしておくべきだ。
他職種とのコミュニケーションをもっと図るべきだ。患者さんへの指導も徹底すべきだ。
訪問介護・看護にあたる人への指導の場をもっと増やすべきだ。ホームヘルパーはほとんど知識がないまま介護にあたり、こわがって見ることもできないと感じている。
PEGに関わるスタッフが同じレベルの知識・意識を持ち、患者さまの個別性を理解して接することが必要。
患者さんのQOLに対する医師の無神経さを改善する必要がある。
造設の際の創部痛を軽減させる方法を確立させる。PEG周辺物品の価格を下げ、在宅栄養剤の選択の幅をひろげる。PEG適応が身体障害に適応する場合があること一緒に広めれば、金銭的な負担が軽減できる。
医師の簡単な判断でなく、造設に関する正しい判断を持たなければならないと思う。
一般の人を対象に、わかりやすいパンフ、説明会、ビデオなどによって正しい知識・情報を出すことが必要。 
PEG施行施設には必ずメーカーが入っているので、メーカーが勉強会をひらいたり、地域ごととかもっと小規模でやってみるのがよい。
コメディカルの研修会もそうだが、医師によっては知識不足などがあり、病院内のコンセンサスが得られず、看護師が迷うことが多い。
PEG管理も大切だが、ご家族への教育も大切だ。当院では家族教育を行っていないので、在宅や方向性が決定されない。
PEG造設後と経口練習との関係は考えていませんでした。
トラブル時のマニュアル作成が必要。
当院もNSTに取り組んでいるが、回診のように来たことがないのでもっと積極的にやってほしい。経口摂取併用でもう一度食べられるようになることは感激だ。
トラブルに対する対処方法が一番知りたい。
栄養剤の投与をしていなくても胃液胆汁がろう孔からわき漏れし、びらんが生じた。ぺグケア―を貼ってみたが、消化液が入り込みうまくいかなかった。漏れの保護という目的ではぺグケア―は適切でないのだろうか?
胃ろうの患者さんが施設に受け入れられないことが多い。施設でも管理ができることを説明会などで知らせていくべきだ。
医師の関わり方が積極的でない。褥蒼対策とNSTを合わせて委員会活動しているが、医師の関わりが薄い。 
主治医が正しい理解を持って欲しい。
在宅の利用者が増えていると思う。ヘルパーさんもぜひ研修の場に参加させるべきだ。
スタッフ教育が大切だと思う。PEGがゴールだと思っているスタッフが多く、経口摂取にもっていけないのが現状。
実技の研修をやってほしい。固形化や酢の充填、皮膚ケアなどは頭でわかってもやってみると?がある。
必要な患者、家族に有効性がうまく伝わっていないように思われる。また、わからずに造設し、イメージの違う生活状況・環境になることが多々ある。インフォームドコンセントの必要がある。
また、PEGで体力がアップしたにもかかわらず、ADL環境に変化がなくただ栄養補給を続けている患者が大勢いると思う。
PEG適応に対する医師の判断力、看護師の知識・技術の向上、福祉施設や療養型病院の理解度の アップ、PEGキットの工夫、固形化された経腸栄養剤の市販、・・・などが解決されねばならない。