飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる149

京都府 飛田洋さん(71歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

【雑文暴論】⇒年賀

私達の住む町内のしきたり?だったのか郵便での年賀状は
当然で同業者、知人宅、取引先に年始の挨拶に行くのだが
先方も多忙にて、挨拶不要との事で、名刺受を玄関に準備
してあった。兄達と手分けして、除夜の鐘が終わると、
朝は寒いので余熱のある深夜に駆け巡っていた。風習も
いつか消えてが屏風を立て、前に置いた座敷机に緋毛氈に
名刺受と鏡餅を置く正月飾りは、私が倒れてからも続いて
いたが、流石に長く寝ているので今は知らない。謹賀新年

【俺流・文句と違う・ぶんくやで】

※ 公示され ミソも糞とも 気張り出す

※ 選挙する 義務と寒さと きまぐれや

※ 聞かぬ顔 色んなことを 聞いている

※ 火の用心 戸締りしろよ きっちりと

※ 税の字に 今年の漢字が 決められる

※ 政治屋が 紛れ込んでる きづかれず

※ 咽るたび 寝巻き悲しや 着くずれる

※ この寒さ この底冷えの きびしさよ

※ ヒツジ年 なれば大人で 今日も暮れ

※ 平和ボケ 備え知らない キリギリス

※ 邪魔ん中 書き続けても 気はまとも

今年も面倒をお掛けし、下手な作品を送れそうです。

新春を寿ぎ、皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

平成27年1月1日(木曜日)

飛田 洋

昔のままだ

よだれくり


『一』
素顔は魅力だ  昔のままだ
化粧美人にゃ  かなわぬが
俺はこちらが  好きなのさ
 下手な匂いが  せぬがいい
 鼻につくので  善し悪しだ

『二』
意欲は素適だ  昔のままだ
手櫛が似会う  すばやさが
俺はとにかく  好きなのさ
 無駄に時間を  かけるより
 活きたひと時  なのだから

『三』
素肌に夢中は  昔のままだ
整形美人にゃ  負けたけど
俺はそのまま  好きなのさ
 年をとるけど  気取らない
 なれた素顔が  お気に入り


『一』
後遺症かも   知らないが
前代未聞の   よだれくり
 加齢で減少   するはずが
 常識外れに   増えており
 牛も裸足で   逃げてそう

『二』
後遺症かも   知らないが
原因不明の   よだれくり
 特別咀嚼そしゃくも   しないのに
 随分唾液だえきが   あふれでて
 牛が恐怖に   おびえそう

『三』
後遺症かも   知らないが
人畜無害と   よだれくり
 感染症かと   おうたがい
 当然至極で   ありまして
 牛も悲しや   びびりそう


電話は嫌い

監視テレビ


『一』
電話は嫌いだ  むかしから
相手の事情も  気にかけず
勝手気ままに  かけて来る
 いそぎ慌てて  飛びつけば
 間違い電話か  アホらしい
  ご免で済むか  バカったれ

『二』
電話は嫌いだ  とりあえず
相手の都合も  気にせずに
ごはん時でも  ベルが鳴る
 箸を手に持ち  駆けつけば
 何とか詐欺か  さよかいな
  騙しにのるか  バカったれ

『三』
電話は嫌いだ  あきれるよ
夜中や夜明に  かかわらぬ
自分時間にゃ  おどろくね
 布団抜け出し  出てみれば
 間違い電話か  またかいな
  調べてかけろ  バカったれ

『一』
人手不足と   聞くけれど
 数の内では   ないのだが
 山の枯木に   なりますか
監視TVの
監視TVの   見張りなら
僕も役立つ   ここにいて

『二』
嫌い苦手と   言うけれど
 余り好みで   意地を張り
 下手に争い   買うなかれ
監視TVを
監視TVを   みてるから
一寸気張し   して来たら

『三』
寒い寒いと   聞かすけど
 外に遊びに   出るでなし
 別に買い物   行くでない
監視TVで
監視TVで   ひまつぶし
時間潰しを   してますか


ベッドの交換やりますか

やめて下さいやめてんか


『一』
長く寝ている  暮らしだし
 ベッドの交換  やると言う
  それなら結構  無駄ですね
不満不自由が  あるでなし
 そんな思いを  抱いてない
  気配りいらぬ  いらぬ世話

『二』
時代おくれと  言われても
 昔にもどれる  訳じゃなし
  流行に縋るの  馬鹿ですね
何処の財布か  知らないが
 始末する気も  ないけれど
  遠慮をしとく  そんなのは

『三』
明日知れない  この身だよ
 ベッドの交換  するものか
  別に見た目に  こだわるな
何故か粗末に  するなよと
 そんな教えが  トラウマで
  頑固なままで  手をやかす


『一』
不安がらせる  ためいきは
 病んだ身体に  こたえます
  やめて下さい  やめてんか
いくら明日あしたが  見えずとも
 どんな途方に  くれてても
  希望ばかりは  捨てられぬ

『二』
弱音吐かせる  見込みなど
 聞けば気持が  揺らぐから
  やめて下さい  やめてんか
いくらこの先  読めずとも
 どんな苦痛に  出会うとも
  俺の意思なら  変わらない

『三』
文句がらみの  愚痴ならば
 遠慮呼びます  さそいます
  やめて下さい  やめてんか
いくら肩身が  せまかろと
 どんな言葉を  聞こうとも
  運と言うのに  さからえぬ


主治医より一言

<<電話は嫌い>>

 小生も嫌いです。忙しい診察中に検査結果の問い合わせの電話がかかってくる事が時々あります。個人情報保護法が施行されてからは、特に電話では個人の特定が出来ないので説明できませんと云っても不親切と取られる方がおられます。相手の都合も考えず、待っている患者を無視して電話をかけているあなたが非常識と内心思っているのですが、口に出さずに対応しています。ただ、若い方に多い傾向があるのが気になります。