飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる153

京都府 飛田洋さん(72歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

【雑文暴論】⇒妄想

青春の日々には夢を抱いていたし、理想に燃えていた。

空想もどきもあった。老いた今は回想と反省で、過去の後悔
はしたくない。

 最近は寝るタイミングを外すと中々寝付けない、徹夜を
して妄想である。廃炉後や原発汚染土の処理が難題らしく、
国有地の無人島に地下鉄を掘る要領で大きな深い穴を掘り周
囲をセメントで固める。残土は東北災害復興の嵩上げの一部
とする。資材の運搬は自衛隊が隊員の訓練を兼ねて、受け持
ち容量から持込む電力会社に負担させ運営は環境庁で、官僚
OBの希望退職先にする。これなら住民反対は 起きずに、
即行できる。なんて真剣に考えて夜更かしだ。

 廃炉と福島の汚染土の処理先は国策で収益を国庫に収め
国の専売事業にする。或いは沖縄、基地の移転先であるが
元総理じゃなく口走らず、迷惑かけぬ頭の中にある。

【俺流・文句と違う・ぶんくやで】

※ 誰よりも 特技なのかも ひまつぶし

※ 歳費ドロ 取り得増やす 非は何処に

※ 惨めでも 負け犬なれど ひれ伏すか

※ 人出より 人手が欲しい 日々となり

※ 声にせぬ あの頃などを ひけらかし

気が付けば桜も散りて向かう夏、戦後処理終った筈では?

こじつけの不幸は嫌だ、皆様のご健康とご多幸を祈念致して

平成27年5月1日(金曜日)

飛田 洋

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<< 生き飽きた >>!

二行きめる
『一』
この身より
 妻の痛みの  うめき聞く
代わりたい
 願い届かぬ  口惜しさよ
いたずらに
 時は流れて  夜は更けて

『二』
この身より
 妻の苦しみ  なげき知る
あきらめて
 半ば逃避の  恥ずかしさ
今日もまた
 月の影など  なつかしむ

『三』
この身より
 妻は我家の  たからもの
追いかけた
 夢と悩みは  過去のもの
過ぎた日は
 星と比べる  ものでなし

二行きめる
『一』
本音云うたら  生き飽きた
 長くのさばり  なにになる
退屈なんかで  ないけれど
 何もあてない  つまらなさ
せめて会話が  出来たなら
 なんて夢みる  おろかさよ

『二』
早く云うなら  生き飽きた
 介護させすぎ  なりすぎる
迷惑ばかりを  かけるより
 迎えひたすら  待ちぼうけ
せめて手足が  自由ならば
 そこは工夫を  するのだが

『三』
本音云うけど  生き飽きた
 未練ひきずり  もがかない
贅沢過ぎてる  この日々が
 これが運命と  云うものか
プラス思考を  持ち出して
 仕切り直すか  まだまだと


<< ごもっとも >>

<< お蔭さまで >>

二行きめる
『一』
出来ぬ事だと  嘆くより
やれる事やり  頑張ろう
 暗くいるより  朗らかに
 辛いナミダは  流すなよ
 過去は戻れぬ  道だから
 今にすべてを  尽すのだ

『二』
冬が過ぎたら  春になり
夏を越えたら  秋が来る
 四季の巡りに  嘘はなく
 下手に自然に  逆らうな
 むしろ恐れて  備えれば
 そこに憩いの  時を得る

『三』
妬くな怒るな  甚振るいたぶる
迷いながらも  丸く行け
 他人の評でも  耳にする
 自分ながらの  お人好し
 嘘をついたり  騙したり
 しては世の中  狭めるな

二行きめる
『一』
お蔭さまです  いつまでも
こんな元気に  過ごせてる
 不治の病気に  つきものの
 不便不自由は  あるものの
 痛いつらいは  まるでなく
 おなじ呼吸で  生きてます

『二』
お蔭さまです  こんなにも
とても気楽に  暮らしてる
 見込ないのに  世話やかせ
 不便不自由を  なげくより
 感じられない  ストレスを
 俺は知らずに  生きている

『三』
お蔭さまです  わがままで
頑固なれども  悪しからず
 別にあてなど  ないけれど
 不便不自由に  ならされて
 泣きも騒ぎも  しないのに
 ペグの時間と  なりました


<< 倒れてからは変わりなく >>

<< ベッドの主でケセラセラ >>

二行きめる
『一』
倒れてからは  変わりなく
 パソコン命で  明け暮れる
会話出来ない  口惜しさは
作詞もどきで  憂さ晴らす
 お蔭さまです  今日もまた
 生れながらの  ここにいる

『二』
倒れてからは  変わりなく
 着た切り雀で  明け暮れる
別に会うのも  おらぬから
風呂で時でも  着替えるさ
 毎度変わらぬ  寝巻きでも
 不満云えずに  ここにいる

『三』
倒れてからは  変わりなく
 ベッドの主で  明け暮れる
不便不自由は  あるけれど
それに挑むも  ひまつぶし
 プラス思考の  なにくそで
 終の住み家の  ここにいる

二行きめる
『一』
何だかんだと  言うけれど
 不平あるなら  ぼやかずに
 該当するのに  言いたまえ
ベッドの主で  あるけれど
 世捨て人には  あきらめで
 流れのままに  ケセラセラ

『二』
寒いあついと  言うけれど
 歎きと愚痴は  聞き飽きた
 今はこうした  ものなのだ
ベッドの主で  いるけれど
 なんで自然に  さからえる
 季節にまかせ  ケセラセラ

『三』
つらいひどいと  言うけれど
 色んなことを  乗り越えて
 夢のかたちが  見えてくる
ベッドの主で  おるけれど
 出来る我慢を  みちづれに
 今日も明日も  ケセラセラ

イルカと岡野先生のイラスト

主治医より一言


<<お蔭さまで>>

 偶然ですが、今月から受付にイラスト(photo参照)を飾っています。小生の反対側にイルカがいるのは、昨年まで当院で使用していた内視鏡機械一式を京都水族館に寄付したからです。いつも水族館でイルカ達を見て癒されていたのですが、ひょんな事からイルカやペンギン達の健康管理に関われると思うと、不思議な縁を感じます。