飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる154

京都府 飛田洋さん(72歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

【雑文暴論】⇒知らぬが仏

座右の銘ではないけれど、ほとんど知らぬが仏で生きている
 されているのか、しているのか知らないけれども、これも
良いものである。世界の事件事故、日本を取巻く国々の思惑
を見聞きすると嫌になる。我が国でも虐めやモラハラとか
話題が多いが昔から有って、今に始まった事では、なかろう

情報量が早く多くなり、ゆとり?ある人種が増えた事にある

戦後バラックからウサギ小屋、団地マンションと進化すると
時代と共に人情、気配り、寛容さが失われて来ている。

 良い意味での気に留める、捨て目捨て耳は大事な事であり
逆に、とらわれず、こだわらず気に留めないことも大切だ。

だから私は知らぬが仏を、このまま死ぬまでやっていたい。

【俺流・文句と違う・ぶんくやで】

※ 批判受け 居据わる議員 みぐるしさ

※ 怖いけど 箱根行きたい 見てみたい

※ 選挙区の 区割りの利権 みにくさよ

※ 何もせず 何も変えぬが 身をまもり

※ もう一度 戻りたいけど みこみなし

一年を、四季で分ければ、今は夏。今月も作品を送ります。

暑い日が続きそうですね、ご健康をお祈り申し上げます。

平成27年6月1日(月曜日)

飛田 洋

≪スマホ世代≫

≪頭がいたい≫

二行きめる
『一』
スマホ世代と  この俺じゃ
世界がちがう  口惜しいが
 不足ばかりを  やり抜いて
 知恵と工夫と  根性だけで
 生きた証しが  今なのじゃ

『二』
スマホ世代の  生き甲斐と
望みが合わぬ  どうしても
 何もかもだが  買えば済む
 君らにとって  幸せなのは
 大事なものは  金なのじゃ

『三』
スマホ世代の  やる事にゃ
真似等出来ぬ  追いつかぬ
 それは誇りが  あるからで
 生きて来た道  その人生の
 醸し出してる  味なのじゃ

二行きめる
『一』
頭がいたいと  割れそうと
頭がいたいと  言うけれど
 なにか工夫を  してるかな
痛いいたいと  言うだけで
治るのならば  気にするな

『二』
頭がいたいと  泣きそうと
頭がいたいと  言うけれど
 それで検査を  したのかね
餅はモチ屋で  ないけれど
遠慮はするな  まず医者だ

『三』
頭がいたいと  死にそうと
頭がいたいと  言うけれど
 なにか努力を  してたかね
俺が聞いても  しかたない
なんにも役に  立ちはせぬ


≪爺・じじい≫

≪文字あそび≫

二行きめる
『一』
爺・じじいと  呼ぶけれど
婆であるのを  わすれたか
 俺はカガミを  見てぬから
 何も気にせず  聞いている
いらぬ苦労を  背負わされ
 増えた白髪に  悪しからず

『二』
爺・じじいと  言うけれど
婆に言われて  落ち込むよ
 金のわらじと  惚れたから
 そこの弱味が  もたげるよ
声の出せない  所為なのか
疑問持たせて  すまないね

『三』
爺・じじいと  ふざけるが
婆にゃ下手に  さからえぬ
 雑でてきとう  なんだけど
 それがお互い  なのかもね
愛想づかしを  されたなら
次の世なんて  のぞめない

二行きめる
『一』
何か良いネタ  ないものか
ベッドの上で  明け暮れる
 売れないうたで  あるけれど
 ひとり遊びに  もってこい
  だから聞き耳  立てながら
  孤独に過ごす  文字あそび

『二』
味のある句は  ないものか
ベッドの主は  ダンボする
 わからぬ言葉  書きつらね
 時間つぶしを  やっている
  不意の都合で  ベル鳴らし
  いつもの通り  マイペース

『三』
常に良いネタ  あさるけど
ベッドが友で  自由がない
 かせげぬ詞に  落ちぶれて
 余裕産んでる  成っている
  下手な横やり  アドバイス
  遠慮をすると  文字あそび


≪こんな言葉があるけれど≫

≪不満云わずに待たされる≫

二行きめる
『一』
雉も啼かずば  撃たれまい
 こんな言葉が  あるけれど
  私にゃ関わり  ないですな
声に出せぬし  かえせない
 それに抗議を  なさるとは
  なんと立派な  言いがかり

『二』
酒を飲んでも  飲まれるな
 こんな言葉が  あるけれど
  私にゃ今さら  おそすぎる
何故か意外な  アレルギー
 不意に顔出し  寄せ付けぬ
  期待はずれに  悪しからず

『三』
弱いイヌほど  吠えたがる
 こんな言葉が  あるけれど
  私にゃ同意が  出来かねる
いつも受身で  はむかえず
 文句聞かされ  こぼされて
  本音云うなら  八つ当たり
二行きめる
『一』
後で来るわと  逃げられて
又かで終わる  さみしさよ
 いつもの様に  待たされる
これが運命の  この身なら
本のささいな  やさしさに
 不満云えずに  待たされる

『二』
一寸だけねと  言い聞かせ
待つ身の辛さ  はぐらかす
 ご免ごめんは  聞き飽きた
とぼけ笑顔の  この身でも
本ね云うなら  あきれても
 不満云えずに  待たされる

『三』
べつに予定が  あるでなし
待つのが仕事  なのだよと
 自虐でないが  なぐさめる
これがかなしい  この身との
本となのだよ  みちづれと
 不満云えずに  待たされる

主治医より一言

≪知らぬが仏≫

Ignorance is bliss.(無知は至福である)の英語訳を思い出しました。情報が溢れすぎている現在では(知らなくてよい情報を)知りすぎて感情が乱される事もあると思い、夜の仕事が終わり、帰宅した際は、出来るだけメディアに触れないようにしています。最近は、屋久島の川の音(ヒーリングミュージック)を就寝前に聞いて爆睡しています。