飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる210

京都府 飛田洋さん(77歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

■ハンサ・無責任者の独断と偏見 《二行詞》

2020年8月1日(土曜日)

①・夜明け前 妻はようやく 寝息立て
                 気配殺して 目ざめ待つ身よ
②・レジ袋バイマス入りと 限るなら
                 海辺掃除も はかどるだろう
③・ウイルスで 五輪中止と きざまれる
                 世界歴史も それもやむなし
④・カーカーと 明けの烏が 呼びかける
                 梅雨も開ければ 蝉の時雨か
⑤・風呂のあと はだかで過ごす 男あり
                 羞恥心 消え我流をつらぬく
⑥・GOTOで なくとも行く人 遠出する
                 行かれぬ人と 格差生みだす
⑦・痰たんと 忘れたころの お出ましに
                 タンの誤解を 懐かしく聞く
⑧・感染し そこで怖さを 感じても
                 後の祭りで それじゃ遅いよ
⑨・自主規制 自粛自衛と 自由自在
                 粋がる強がる 人もそれぞれ
⑩・マークンも 大谷くんも 気いつけや
                 コロナウイルス 相手選ばず
⑪・風呂だけは ほぽほぽ定時に やって来る
                 だから準備に 余裕が出来る
⑫・ウイルスと 熱中症の 明け暮れも
                 寝た切り暮し 何も変わらず
⑬・コロナ禍で 廃業やむなし 三代目
                 御先祖さまに なんと言い訳


≪やっとかめ≫

≪後遺症では≫


『一』
やっとかめ    到着したか   安倍マスク
既にこちらは   夏マスク
 熱中症の    予防だと
 ブサバアさんが 切り替えた
  とろくさくって いかんがな
  とろくさくって いかんがな

『二』
やっとかめ    梅雨入り後に  安倍マスク
外じゃ流行の   夏マスク
 鉄をうつのは  熱いうち
 ブサバアさんは 老いたけど
  とろくさくって いかんがな
  とろくさくって いかんがな

『三』
やっとかめ    手元に来たか  安倍マスク
街じゃ多くが   夏マスク
 秋にゃ出番と  なぐさめて
 ブサバアさんが 仕切り役
  とろくさくって いかんがな
  とろくさくって いかんがな



『一』
後遺症では   ないけれど
 何時でも何処でもすぐ泣ける
感情移入の   激しさか
 哀しくなくとも すぐ泣ける
涙もろいが   ジジイだと
 思えば楽に   明け蕃れる

『二』
後遺症かも   しれないが
 全然匂いが   わからない
おならの臭いも 花の香も
 コロナで騒ぎの 以前より
こんな症状   有るのだと
 迷いも軽く    明け暮れる

『三』
後遺症では   ないけれど
 退屈しのぎに  テレピ番
韓国ドラマを  二十年
 字幕を見ずに  すじ読める
それの確認   出来まいと
 うそぶき乍ら  生きている



≪暑中お見舞い≫

≪疲れの一つ≫


『一』
暑中見舞と  親切に親切に
今の様子を  お伺いお伺い
不治の病の  老人に老人に
あまり冷房  戴けぬ載けぬ
住めば都の  環境で環境で
とても幸せ  お蔭様お陰様

『二』
暑中見舞の  見舞状見舞状
眺め憩うが  慰めか慰めか
部屋の構造  改築は改築は
無理な願だ  高望み高望み
俺の身体は  個性的個性的
暑さ感じず  無頓着無頓着

『三』
暑中見舞に  合唱と合唱と
今の内だと  蝉の声蝉の声
石の上にも  三年が三年が
我慢続けて  二十年二十年
俺は忘れた  家の外家の外
時節外れの  福は内福は内


『一』
何故に貴女が  洗濯ババア
 洗濯する身を  知ってやれ
 ぼやき嘆きは  聞き飽きた
君のストレス  消すために
 まるで聞き役  なのですが
 これでも疲れ  来ています

『二』
何故に貴女が  洗濯暮らし
 合間を捜して  くたびれる
 なんて悲嗚に  泣けて来る
そんな日頃で  いてるのを
 俺はなんにも  云えぬから
 自党するのを  待つのだね

『三』
何故に貴女に  洗濯させる
 ババアのその身に  なってやれ
 なんて文句も  云いたいぞ
山とよごれを  出すけれど
 それが自慢に  なるものか
 子供だからと  あまえるな


主治医より一言

《やっとかめ》

 小生の家にもやっと届きました。残念ながら私の顔には小さすぎたのと職業柄ガーゼマスクの目の大きさの3000分の1がコロナウィルス飛沫の大きさと考えると使う気がしない為又同時にアルコールがない時に購入した酒造メーカー高価なアルコールも将来のお宝として保存する事にしました。SARS、MARSの時に対岸の火と思い租極的対策を取らなかった無策な政府の遺産です。 (岡野拝)