たずねびと
誰か昭和50年頃に、
岸和田市大町に住んでいた
早坂義弘君を知りませんか?
ご存知でしたら伝えてください、
逢いたいのです。
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誠の一字は
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『一』
思わぬ事の 寝たきりで
妻の介護を 受けながら
倅の世話で 生きている
君にも一度 逢いたいよ
詩で尋ねる たずねびと
『二』
遅筆で毎度 こまらせて
時間不足と 逃げてたが
今は四六時 そればかり
積もる話で 逢いたいよ
詩に綴った たずねびと
『三』
福祉頼りは それなりで
早い会話は 出来ぬけど
八万ばかり 書き溜めた
君の批評に 逢いたいよ
詩も久しい たずねびと
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『一』
誠の一字は 背中で語る
真実一路の 歩みで語る
竹の節では ないけれど
句切句切で 立ち止まる
『二』
誠の一字に 今でも迷う
面壁九年の 修行で迷う
道は遠いが ひたすらに
一つ一つと 実をならす
『三』
誠の一字は 未来に続く
正直一途は 明日へ続く
損だ得だの たわごとは
言葉言葉が たわけてる
『四』
誠の一字が 行手を示す
温故知新で 飛躍を示す
起きて半畳 足るを知る
上へ上へと めざしてる
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夫婦わかれ
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姿隠します
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『一』
夫婦わかれの
夫婦わかれの 相談などと
軽く言うなよ 二人の仲を
犬も食わない もめごとを
過去を忘れて 持ち込むな
我慢たりない しんぼうが
『ニ』
駆落ちまでを
駆落ちまでを 考えながら
親を口説いた 二人は何処
そんな想いは 何処へやら
一目ぼれした 日にかえれ
我慢たりない しんぼうが
『三』
夫婦わかれの
夫婦わかれの 暴挙を前に
共に悔いたり 反省しろよ
犬も食わぬぞ 持ちかえれ
腰が折れても 添い遂げろ
我慢たりない しんぼうが
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『一』
不治の病か 寝たきりは
業の深さや たたりとか
世間狭くて 戸はなくて
噂聞くより 逃げるより
姿隠します
『二』
義理で挨拶 受けるより
一人遊びを つづけます
元の自分に もどれぬが
住めば都の この部屋で
姿隠します
『三』
普通人には わからぬが
俺は俺なり しあわせさ
金の自由は ないけれど
心だったら 自由だから
姿隠します
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