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なにくそ!俺はここにいる62

京都府 飛田洋さん(64歳)


PEG物語

同姓同名稲垣吾郎応援歌

『一』
廃人らしく ないけれど
気楽な顔を してるけど
私にペグは 欠かせない
介護の人の 世話になる
浴衣の下に あるのです

『二』
問題起こす 事故もなく
家族で暮し 無理はなく
私はペグが たよりです
食事の時は なれたもの
八年ちかく たってます

『三』
胃液は滲み 出て来ても
床擦れ等は 出来なくて
私にペグは 欠かせない
迷惑かけて 世話かけて
面倒なしは ペグばかり
『一』
イ イキな茶髪の まるぼうず
ナ 生意気そうに 見せてるが
ガ ガキの時代と そのまんま
キ 気持の綺麗な ヤングマン
ゴ ゴロゴロ吾郎 声かけりゃ
ロ 論より証拠で その意気で
ウ うんと仕事に がんばろう

『二』
イ 一をめざして やる気だが
ナ なにぶん多い ライバルに
ガ ガッツ気力を 気にしつつ
キ 今日も明るく ハッスルさ
ゴ 御苦労さんの ねぎらいが
ロ 廊下の外へと 追って来て
ウ 歌いたくなる 暮らしだよ

『三』
イ 今はこれでも 明日は明日
ナ なにしろ君は でっかいぞ
ガ 我慢ガの字の がんばりで
キ 昨日を励まし 生きて行く
ゴ 五は中ほどで どうせなら
ロ 6と言う字は ころばない
ウ 運はそれから ついて来る

涙はつきぬ

痰と違うぞ

『一』
痛くないけど
痛くないけど 涙はつきぬ
思い出すたび 心がうずく
君にすまない
君にすまない 子供に悪い
こんな筈では なかったよ

『ニ』
辛くないのに
辛くないのに 涙はつきぬ
サラの奇跡は 私に無理か
悪夢乗り越え
悪夢乗り越え 生還したが
こんな筈では なかったよ

『三』
見込ないから
見込ないから 涙はつきぬ
生きる限りは 本分尽くす
大志いだいて
大志いだいて 働きながら
こんな筈では なかったよ

『一』
いつも吸引 ありがとう
急ぐ余りに 言ってるが
むせ込めど 唾液と同じ
不潔感する 痰と違うぞ

『二』
夜の夜中に すまないね
遅い介護に 気が引ける
あせるよに 一言言えば
不潔感する 痰と違うよ

『三』
二十四時間 ありがとう
君の自由を うばったね
バウンドに 抗議が踊る
不潔感して 痰は嫌だね

『四』
痰と唾液を 比較すりゃ
泥と水との 差だろうか
言うならば 口癖だろね
不潔感する 痰と違うぞ

断念したよ

静かな一時

『一』
断念したよと
断念したよと 白旗出せよ
理屈言っても 無理がある
運命って星は 変えられぬ
帰らぬ事など 振り向くな

『ニ』
残念だったが
残念だったが 昨日は昨日
明日に向って 生きて行け
仕事は捨てろ これからは
現実みすえて こだわるな

『三』
降参したけど
降参したけど 命はあるぞ
天の運命にゃ さからえぬ
嘆きはすまい 泣くものか
少ない残りの 日のために


『一』
話せぬ事が 口惜しくて
静かな一時 欲しいのさ
利口な顔の バカが来て
知識の披露 ウザイのだ
ああ永遠の やすらぎを
私は望めぬ ものだろか

『ニ』
何かと悪は 持ち掛ける
静かな一時 欲しいのだ
濡手で泡を つかむより
流した汗で 生きてきた
ああ永遠の やすらぎを
私は望めぬ ものだろか

『三』
色々あって これからは
静かな一時 過ごしたい
三途の川を わたるまで
安堵の声は ないとする
ああ永遠の やすらぎを
私は望めぬ ものだろか


主治医より一言

『PEG物語』

 今月末に福岡でPEGの全国研究会(HEQ)があります。全国のPEG物語を聞いて帰ってきます。PEG交換は、その後にしましょうね。


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