HOME>患者・家族 体験記 >なにくそ!俺はここにいる70

なにくそ!俺はここにいる70

京都府 飛田洋さん(65歳)

パッパッパ

隣りの火事


『一』
ペグの交換  ありがとう
自宅で交換  パッパッパ
 私みたいな  こわがりも
 TV横目で  パッパッパ

『二』
いとも簡単  すぐ終わる
見事に簡単  パッパッパ
 興味示した  そんな日も
 魔法手品で  パッパッパ

『三』
ペグの交換  ひさしぶり
半期で交換  パッパッパ
 世間音痴に  ならぬよう
 話題途中で  パッパッパ

『四』
知って幸せ  あるものだ
取入れ幸せ  パッパッパ
 変に意識を  したけれど
 痛み感じず  パッパッパ


『一』
油断するなよ  ポカするな
俺の真似して  ヘマやるな
 隣りの火事で  済ませるな
今日が平和も  明日知れぬ
無事が何より  何処までも

『二』
過去は語ると  言うだろう
何か得たかい  知ったかい
 隣りの火事で  済ませるな
手本見ながら  二の舞いを
すれば偉いか  馬鹿なのか
 
『三』
批評するのは  自由だけど
つけた火種は  消しておけ
 隣りの火事は  燃えうつる
口にわざわい  ひそんでる
言えば守れぬ  ボロを呼ぶ


なんまいだ

誰が言った


『一』
生きたい人が  死んで行く
死にたい人が  生きている
南無阿弥陀仏  なんまいだ
 生きて役には  立たぬなら
 死んで苦労の  苦は捨てる

『二』
明日があって  事故に遭う
知識はあって  知恵がない
南無阿弥陀仏  なんまいだ
 花は咲く間に  散りたいよ
 月の出る夜に  逝きたいよ

『三』
三面記事じゃ  つらいけど
新聞沙汰にゃ  なるまいな
南無阿弥陀仏  なんまいだ
 これも悲しい  わがままか
 どうせ淋しい  気まぐれか


『一』
逃げた夢には  執心するな
夢もあらたに  邁進しよう
誰が言ったか  知らないが
 未練追うなら  後退ばかり
 昨日すてても  明日がある

『二』
金はなるほど  重宝だけど
それが恨みの  原因なのさ
誰が決めたか  知らないが
 欲もほどほど  末路は惨め
 金にあいそを  つかれるな

『三』
嘘とお世辞に  後悔すれば
胸がいたいよ  心を突くぜ
誰が言ったか  知らないが
 自分を騙すな  自分を騙し
 暗示かけよで  パラダイス

百害あって

男であれば


『一』
百害あっても
百害あっても 得るはなし
不良かぶれは 背伸びかい
十三*十四は 成長さかり
親はわかって
親はわかって いるのかい

『二』
百害あっては
百害あっては ためらわす
火事の危険は 待っている
歩きタバコは 肩身が狭い
実にぶさいく
実にぶさいく 野暮ったい

『三』
百害あっても
百害あっても 捨てきれぬ
癌やぜんそく こわくない
冷めた視線と 陰口なれた
俺が良いなら
俺が良いなら それでいい


『一』
吐いた啖呵は  命に替えて
顔にかけても  やりとおせ
 言葉ひとつが  男であれば
 大事なのだよ  いつだって

『二』
白紙からだよ  描いた夢は
遊び見向きも  するものか
 甘いさそいは  男であれば
 意志と理性だ  いつだって

『三』
仲を裂くよな  大人の嘘は
嫌というほど  聞かされた
 この目この耳  男であれば
 迷うものかよ  いつだって

『四』
今に見ていろ  明日は続く
それで気合は  途切らすな
  夢に代えても  男であれば
  愛をなくすな  いつだって

主治医より一言

<<パッパッパ>>

 昔は、寝台車をたのんで病院で交換していたので大変でしたね。でも、先生のストレスは、少し増えたように思います…。