≪口臭と唾液との関係≫
 唾液は一般に1日に1~1,5リットルも分泌され口の中に流出しています。これには消化や殺菌のための酵素や、老化防止のためのホルモンも含まれています。食物を噛み砕き味わうと唾液はさらに刺激により分泌されます。これを無条件反射の分泌といい、おいしそうな物を見たり匂いを嗅いだり、すっぱそうな梅干を想像しただけで唾液が出てくることを条件反射の分泌といいます。十分な量の唾液が分泌されると、お口は洗い流されたり消毒されるわけです。

  このことは口臭の発生とおおいに関係しています。したがって食後は口臭は少なくなり、誰しも夜間寝ているときは唾液の分泌が減少するため起床時は口臭が強くなるのです。また唾液の分泌は自律神経により支配されているため、緊張したりした時は減少します。

  唾液は唾液腺の細胞で作られますが、若いころに比べ高齢になるとその細胞の数は約半分ぐらいに減少するといわれています。全身的な病気や降圧剤などの薬の副作用、あるいは入れ歯を装着しても唾液の分泌が減少することがあるため、高齢者ほど唾液対策を考慮する必要があるわけです。


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