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第11回鹿児島PEG研究会の報告と、これからの展望

鹿児島PEG研究会事務局長/PDN鹿児島理事
伊東 徹

平成21年は鹿児島PEG研究会にとって大きな変化の年になっています。


まず、3月28日に行われた第10回鹿児島PEG研究会では『市民公開講座』を初めて行い、大盛況のうちに終了いたしました。その後、鹿児島PEG研究会の設立・普及に多大な貢献をされました代表世話人の山口淳正先生が3月で鹿児島市医師会病院の院長職を退かれるということで、新たに内園均先生(鹿児島市医師会病院 消化器内科部長)が代表世話人に就任されました。新代表世話人の若い力の下で、今後も鹿児島PEG研究会は更に新しい取り組みを導入し続け発展していくことと思います。


さて、平成21年10月3日に第11回鹿児島PEG研究会を開催いたしました。鹿児島PEG研究会は年2回開催しておりまして、基本的に春は一般演題の会、秋は特別講演の会となっております。今まで秋の会では特別講演を1題と要望演題を数題といった形で行っていましたが、今回は特別講演2題のみとして、2名の先生方に講演をしていただきました。プログラムは次の通りです。

第11回鹿児島PEG研究会

開催日時

2009年10月3日(土) 14:00~17:00

開催場所

鹿児島県市町村自治会館 4F 大ホール

講演内容

<特別講演1>

座長:財団法人慈愛会 今村病院分院 言語聴覚士 熊倉真理先生

『口腔ケア ~誤嚥性肺炎予防のために~』

講師:神田歯科医院 院長 神田光一先生


<特別講演2>

座長:医療法人聖仁会 南薩ケアほすぴたる 消化器内科 伊東徹先生

『胃瘻栄養の新しい風』

講師:医療法人宗斉会 須波宗斉会病院 院長 有本之嗣先生

特別講演1では、普段我々が見落としがちな歯周ポケットの話や効果的なブラッシング法などについてお話しいただきました。特別講演2では、元々鹿児島出身の有本先生らしく、以前に鹿児島で行っていたPEGの経験から始まり、現在の広島でのPEG事情に至るまで大変分かりやすく、自身の経験を踏まえた形でアドバイスをいただきました。

今回の参加者は、医師:29名、薬剤師:9名、看護師:137名、栄養士:38名、検査技師:4名、PT:2名、OT:2名、ST:13名、学生1名、その他(介護福祉士など):7名の合計:242名でした。いつの間か多職種に広がり浸透しつつある鹿児島PEG研究会ですが、この勢いを持続できるように、これからも楽しく興味を引く企画を立てて行こうと思います。


今後の予定ですが、平成22年3月27日(土)に第12回鹿児島PEG研究会を開催予定です。そして新たな試みとして、次回は「鹿児島摂食嚥下リハビリテーション研究会」との合同開催を予定しています。PEGの適応~造設・交換・管理・リハビリ~在宅ケア・社会復帰までを視野に入れた会になればと期待しています。

また、平成23年度より発足される「PEG・在宅医療研究会(HEQ)資格認定制度」への対応として、今まで参加者の方々に渡していた領収書では個人の特定が困難なため、次回からはネームプレート形式の領収書を作成し、必要な単位所得に貢献したいと考えております。


PEG地域連携を確立するためには、「PEGを受け入れられる地域づくり」が必要です。そのためには「PEGに関する正しい知識の普及」が不可欠です。今後も鹿児島PEG研究会は「正しい知識の普及」に努めていきます。