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患者と医療者のための情報誌「PDN通信」第88号のご案内

【巻頭言】
特集1
特集2

【巻頭言】第39 回日本臨床栄養代謝学会学術集会
    (JSPEN2024)を終えて

  東邦大学医療センター大森病院 栄養治療センター 部長 鷲沢 尚宏

【特集】「食べて動く」ことを評価する一環として
     療養病棟における中心静脈栄養のあり方を見直す

       東京医科大学病院 栄養管理科 科長 宮澤 靖

【特集】中心静脈栄養の適用見直しが適切な経腸栄養施行の追い風になる

       目白第二病院 外科 水野 英彰

【特別企画】機能性表示食品制度見直しで本当に機能(効果効能)と
    安全は保てるのか

       消費者問題研究所 代表 食品表示アドバイザー 垣田 達哉

【Opinion ~私はこう思う~】

[医師]患者さんの食べる想いに寄り添っていきます
      愛知県医療療育総合センター 中央病院
                リハビリテーション診療科 門野 泉

[歯科医師]早くて感じがよく、ここぞの時に頼りになる
      …そんな歯医者を目指して

      おうちで歯科 内宮 洋一郎

[看護師]看護師から介護支援専門員になって20年、今思うこと
      合同会社ノースオブザスカイ 看護師 丹野 紀子

[薬剤師]薬剤師の地域偏在とチーム医療を考える
      医療法人社団和光会 総合川崎臨港病院 薬剤部 樋島 学

[管理栄養士]シームレスな医療、栄養管理の実施
      赤心堂病院 栄養管理科 渡部 翔太

【私の病院、紹介します!】NSTのnext stageを検討中
      第18回 日本栄養治療学会中部支部学術集会を主催します

      トヨタ記念病院 内分泌・糖尿病内科 科部長 篠田 純治

【PDN登録医療機関 登録一覧】

 

【Topics】在宅医療の光と影

      かなまち慈優クリニック 院長 高山 哲朗

【連載】 介護食紹介 ・病院食・施設食・在宅食⑳ 
    ソフト食

   社会福祉法人天寿園会 特別養護老人ホーム椿(東京都町田市)

PDNショップ

PDN通信第88号編集後記

PDN通信第88号 編集後記  PDN理事長 鈴木 裕

 画期的な発見と発明は、歴史を通じて医学の分野を変革し、私たちがより長くより健康に生きることを可能にしました。顕微鏡の発明からヒトゲノムのマッピングまで、これらのマイルストーンは病気の解明と治療における驚くべき進歩への道を開きました。
 COVID-19のパンデミックは、医学研究と公衆衛生の重要性をはっきりと示しました。SARS-CoV-2ウイルスに対する安全で効果の高い複数のワクチンが開発、試験され、ウイルスの出現から1年以内に世界中に供給されました。これは、mRNAワクチン技術とコロナウイルスワクチンに関する数十年にわたる先行研究に基づいています。COVID-19ワクチン接種の取り組みの前例のないスピードと規模は、数え切れないほどの命を救いました。今日、私たちが当たり前だと思っている人命救助の進歩は、何世代にもわたる科学者や医療従事者の成果の上に築かれたのです。
  未来に目を向けると、医学は驚異的なスピードで進歩し続けています。免疫療法、幹細胞治療、遺伝子治療などの分野でのブレークスルーは、がんへの取り組み、損傷した組織の再生、遺伝性疾患の治癒などに大きな可能性を秘めています。同時に人工知能の進歩により、より迅速な創薬と開発が可能になり、よりパーソナライズされた治療につながっています。
 しかし栄養学に目を向けると、小さな経済や経営の忖度によって、本来あるべき真実が崩れ去ろうとしています。消化管が機能し食べることが可能な患者に、食事を止めて点滴で代用する栄養法が当たり前のように普及してしまったのです。今その過ちに気付き、少しずつ修正を図っていますが、その負の遺産は日本国民に重くのしかかることでしょう。

(2024年7月26日発行)

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