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なにくそ!俺はここにいる 100

京都府 飛田洋さん(67歳)

迷い悩まず

不思議だな


『一』
天涯孤独と   ほざくなら
 夢も希望も   持てないぞ
空しい日夜   過ごすより
 迷い悩まず   がんばろう
『二』
一期一会の   出逢いこそ
 辛い別れも   つれて来る
覚悟の上で   踏み出そう
 迷い悩まず   やり抜こう

 『三』
 合縁奇縁と   言うからは
  馬も恐れず   乗ることだ
 世の中味も   変わるから
  迷い悩まず   がんばろう
 『四』

 一念発起だ   とまどうな
  嫌な時間と   おさらばだ
 人生無駄に   過ごすより
  迷い悩まず   やり抜こう


『一』
暑い寒いと   言うけれど
暑い寒いで   四季が来る
 丸い玉子も   切りようだ
包丁一つの   入れようで
角が立つから  不思議だな
『二』
痛い痒いと   言いながら
痛い痒いで   生きている
 命あっての   ことなのさ
元気が一番   なんだけど
迎来ぬのも   不思議だな
『三』
遅い悪いと   言われるな
遅い悪いに   気をつけろ
 人気次第の   世の中じゃ
外面大事が   まんえんし
中身二の次   不思議だな
『四』
早い粗いも   良くないぞ
早い粗いで   手を抜くな
 努力工夫と   やる気とで
人間進歩と   見込み出る
夢を抱けば   不思議だな


無視すれば

天下ごめん


『一』
へそ曲がりと
天の邪鬼など  無視すれば
 触わらぬ神に  たたりなし
流れのままに  行きたくて
そんな思いで  来たけれど
 色々ここまで  あったなあ

『二』
言うばかりの
そんな話題を  無視すれば
 神輿の上にゃ  のぼれまい
身の丈以下の  暮らしでも
文句言わずに  来てくれて
 色々負い目が  出来たなあ

『三』
ほうばらせと
ごますり野郎  無視すれば
 何とか今日に  いたります
欲張ることの  ないように
角を立てずに  おもいやる
 色々やらねば  いかぬなあ


『一』
怠け者にも  見えるけど
怠け者では  ないのだよ
 天下御免の  寝たきりサ
なまじ命を   受け止めて
みなに面倒   かけるけど
 そこの所は   よろしくナ

『二』
浮いた噂の   あれこれは
浮いた噂も   欲しいよな
 天下御免の   寝たきりサ
下手な命は   あるだけで
俺にゃ食傷   気味だけど
 そこの所は   よろしくナ

『三』
我慢強いと   見せるのは
我慢強いは   見えだけの
 天下御免の   寝たきりサ
いらぬ命を   もてあまし
たえず迷惑   呼ぶけれど
 そこの所は   よろしくナ


文句言ってもしかたない

寝たきり詞集書いてます


『一』
文句言っても  しかたない
文句言っても  変わらない
 注意きくかと   書くけれど
 期待するほど   むなしいよ
期待するより   これからは
我慢くらべに   いどむかな

『二』
文句言っても   しかたない
文句言っても   こたえない
 効果あるかと   待つけれど
 希望持つほど   口惜しいよ
希望持つより   どうせなら
我慢くらべで   過ごそうか

『三』
文句言っても   しかたない
文句言っても   なにもない
 徒労だと知り   やるよりは
 時間活かして   ひまつぶし
時間活かそう   これからも
我慢くらべと   たのしもう


 『一』
 寝たきり詞集  パソコンで
 思いつくまま  書いてます
一間の部屋に  出入りする
人のいとなみ  さりげなく
観察してます
観察してます  書いてます

 『二』
 寝たきり詞人  寝たきりで
 時間つぶしに  書いてます
介護のたびに  行き来する
人としがらみ  押しなべて
感謝しながら
感謝しながら  書いてます

 『三』
 寝たきり詞集  ペグからの
 食事しながら  書いてます
ベッド暮しで  見聞きする
人にありげな  サプライズ
感動ないかと
感動ないかと  書いてます

主治医より一言

<<迷い悩まず>>

たしかに、私もそう思うのですが、今の仕事をしているかぎり、日々、迷いながら悩んでいるように思います。迷い悩まずになるのは、今の仕事を引退する頃でしょうね。