飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる167

京都府 飛田洋さん(73歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

無責任者の【雑文暴論】⇒【ペグの交換】


【ペグの食事】を摂りながらテレビ三昧、乍していると
女房が思い出したように、突然五日後に【ペグの交換】と
伝えて来た。(あっそう)私は声代わりに大きくうなずくと
同時にテレビに集中していた。

【ペグの交換】だって皆が、お膳立てしてくれてるし
私の出番は、当日絶食するだけ、(お安い御用)。


前夜、女房が唯一興味を示している連ドラを並んで
見ていると、またもや突然(今度の胃カメラ、鼻か口?)

(何のこっちゃ)けげんな顔すると何やら説明し出した。

それによると(前回取り残したポリープの検査)とか
(聞いてないよう)とも云えないし、爺の駄々は興醒めで
(ふうーん)で【真名板の鯉】が、とどのつまり。


介護タクシーでストレッチャー借りての【胃カメラ検査】

滅多にならない左を下に横向きである。不安定でずり落ち
そう、勇気がないのでモニター見られなかったが主治医と
スタッフの確認会話で経過を想像していた。同時進行で
【ペグの取替】で(少し痛いけど我慢してね)と言われたが
我慢する間もなく【ペグの交換】は一瞬で終っていた。

どうやら私は【胃カメラ】の苦痛の方が苦手らしい。


舌戦が始りました。盛会も美容業界もサプリ業界も、根拠
なく【言った者勝ち】私には、そう聞こえます。

今夏も暑くなりそう、皆様のご健康をお祈り申し上げます。

平成28年7月1日(金曜日)

≪丁稚もどき≫

≪何だかんだ≫

二行きめる
『一』
時代遅れの   丁稚の心
嫌な話も    受けて聞く
 明日の為の   大志を抱く
 誓いは堅く   変らない
『二』
明治大正    丁稚に倣い
損な仕事も   買って出る
 焦らず渡れ   大海原は
 深くて恐い   ものなのさ

『三』
夢と希望は   丁稚の命
銭や金とは   替えられぬ
 まん丸丸く   争い苦手
 それで商人   飽きずやる
『四』
老舗暖簾は   丁稚の敵で
近い将来    手に入れる
 算盤なしの   色恋等は
 何年先やら   話やら

二行きめる
『一』
何だかんだと  不平に不満
 役に立たない  聞き役を
 受けて随分   聞かされる
知らぬ顔して  いるけれど
還す言葉は   山とある

 『二』
何だかんだと  噂は巡る
 俺は聞いても  他言せぬ
 口を滑らす   ドジはせぬ
悪意隠した   失言を
云えぬ口から  まず漏れぬ

『三』
何だかんだと  性分だから
 俺が聞く分   聞き流し
 君の気晴らし  憂さ晴らし
疲れ溜れば   ストレスの
退治ぐらいは  引き受ける


≪怠けズボラ≫

≪ABCDE≫

二行きめる
『一』
怠けズボラの  パスワード
 日々の作詞に  色添える
  毎度毎度と   悪しからず
少し言訳    気味ですが
 世間音痴の   道行けば
  今の言葉は   わからない

『二』
怠けズボラの  極みでも
 俺の運命さだめで   寝っ放し
  好きで選んだ  訳じゃない
とても帳尻   合わぬけど
 辛い試練と   前向きに
  今に向かって  いるのだよ

『三』
怠けズボラの  代名詞
 変に認めて   寝っ放し
  後のまつりの  たらとレバ
プラス思考の  気楽さが
 欲を何とか   押えてる
  迎え来るのが  遅いのに
二行きめる
『一』
A子とB子と  C子しゃん
D子も親しい  間がら
 E子は数に   入れられず
 同志みたいな  仲でした
それで浮気を  認めずに
 墓にもめず   向かいます

『二』
餃子冷麺    素麺と
うどん焼そば  あれば良し
 手抜き料理の  習慣が
 ペグを頼りと  なりました
将棋魚釣り   ペタンコに
 今はご無沙汰  過ぎてます

『三』
冷にワインに  ウイスキー
T・P・Oで  はしご酒
 午前様やら   朝帰り
 終バス車庫の  武勇伝
過去の無頼の  数々に
 背筋ひんやり  しています


≪《開店休業》しています≫

≪やっぱり女房なのですね≫

二行きめる
『一』
雨の駅前    寂れた酒場
赤ちょうちんが 泣いている
 下手な字で書く 看板なけりゃ
 通り過ぎそな  店構え
おんな一人が  訳ありで
《開店休業》  しています

『二』
北の駅には   木枯しばかり
憎いおとこは  のぞかない
 恋し愛しと   心で叫び
 ノイズ交じりの ラジオ聴く
おんな一人が  止り木で
《開店休業》  しています

『三』
夜の駅前    人影まばら
早い最終    すでに出た
 今夜こそはの  肴をアテに
 未練絡めた   ひとりごと
おんな手酌の  閑古鳥
《開店休業》  しています

二行きめる
『一』
高嶺の花へと  背伸びした
 無理を承知の  恋心
 何故か苦労が  隠れてた
やっぱり女房  なのですね
 泳がされてる  塩梅が
 心地良いので  苦にならぬ

『二』
俺なら泰平   気楽だが
 自宅介護は   大変で
 色々迷惑    山とする
やっぱり女房  なのですね
 酸いも甘いも  噛分けて
 右に左に    こなしている

『三』
ご承知通りの  寝っ放し
 自損自虐は   もうやめた
 二枚目気取は  もう出来ぬ
やっぱり女房  なのですね
 今も変らず  優しくて
 惚れた自分を 誉めてやる


主治医より一言

無責任者の【雑文暴論】⇒【ペグの交換】

ペグの交換と内視鏡検査を行う件は、往診の時に伝えていましたが、大変失礼しました。ペグの交換はスムースに、内視鏡検査は観察に少し時間を要しましたが、前回の切除部位の再発所見もなく、遺残ポリープの変化もなく、ほっとしました。今後も、患者さんサイドからの適確なコメントを宜しく御教示の程、お願いします。