飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる174

京都府 飛田洋さん(74歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

 ■ハンサ・無責任/二行きめるの《個人の観相》


 一行何文字か未回答、わからぬまま不本意乍ら、見切り発車。

自分で数えれば良いけど、この視力では句読点で数えきれない。

 

 読売・毎日・中日・産経・松竹・大映・東映・国鉄・西鉄・
西部・広島・南海・阪神・阪急・近鉄と順不同で羅列してみた。

これらの<共通点>は、お分かりと思うけれどもサービスでヒント

大洋漁業・ロッテ・日ハム・ヤクルトらで企業の盛衰で、数社消え
新興企業が加入して○○業界を支えてくれ我々を楽しませてる。

 幼少の頃兄達の影響で地元を本拠地にしていた松竹ロビンズ、
小西得郎監督時代だった筈だ、その後合併して、洋松ロビンズ、
大洋ホエールズになってもファンでいてたが、フランチャイズが横浜に
移転してから、脳梗塞で倒れるまで野球どころでなかった

 

 阪神タイガースの中継を観戦し熱中しだしたのは野村監督が
奇跡と言われる阪神優勝の夢を抱かせてくれ、病気にも奇跡と
淡い期待を持ったものです。結局種だけ蒔いて監督は去ってった
今年の交流戦に入った頃ベンチに覚えのある顔を見かけたが、
どうしても名前が浮かばない。二軍から戻ったなら早く使えと、
思い考え数日後、平野恵一コーチ?と判明、彼はオリックス時代
から何故か知っており華麗なる闘志あふれる美技は職人芸で好
きだった。片岡コーチらパ・リーグ育ち苦労人で金本監督はコーチ
編成したかと思うと少し期待が持てそうな気が、しないでもない。

 

 あっ伊東監督や!妻が横から声をあげる。寝転んで見てた息子
が、なんで知ってんの?と驚きの声をあげる。私は阪神選手でも
一軍で活躍する人位しか覚えてないが、妻は対戦チームの選手
名も口にする。観相が特技なのだろう。ルールは余り知らない。


■ ハンサ・無責任者二行きめるの《二行詞》


・ あじさいの季節到来 出番だぞ 目の正月だ藤の森辺


・ 秀逸の詞をばーつと思うけど 評価するのは個人の好み


・ 個人的見解なのか国論か 推移気になる地球の今後


・ 色々と筆名遍歴あるけれど 二行きめるは首位に近づく


・ 韓ドラの矛盾捜しに興味わく 揚げ足取りも退屈しのぎ


・ 森友と加計が算盤狂わせる 水が澱めば初心忘れる


・ 祭の日忘れておらぬ云えぬだけ 寝たきり爺の心は叫ぶ


・ 自衛する老々介護の物忘れ 指図するなの言葉に安堵


・ 指二本洗って次の風呂に入る 不平不満を言えぬ不便さ


・ 闇の夜白々明けて光さす カラス啼き飛び人もうごめく


・ 他人の事悪く言うなら君がやれ 思い通りにならぬ世の中


・ 年寄りは耳が遠いと決めつけて 大声出すな聞こえているは


・ 偏見と憶測だけの吹聴は 世間に迷惑害を流すな


・ 午前中クーラーかけず過す事 それが目標私の仕事

≪我慢数え歌≫

≪私のたのみ≫


『一』
夢のカケラを  見失い
何に希望を   見出せる
 ここは我慢の   一丁目
 時間潰しで    ひまつぶす
 食えぬ年寄り  ぼやける運命さだめ
 何処に楽しみ  あるのやら

『二』
派手なモーター 邪魔ですね
今日も回転   高いです
 ここは我慢の  二の矢だと
 掃除時間の   ご挨拶
 始末勝負か   着た切り爺
 寝巻き浴衣が  板に付く

『三』
ベッド暮らしの 毎日で
上をひたすら  睨んでる
 ここは我慢の  三暗刻
 時間潰しで   引き篭もり
 泣かぬ鶯    壊れた知識
 猫に小判の   持ち腐れ


『一』
私のたのみ   ねがいです
 貴女の介護   受けながら
  心はすがり   切っている
今更希望は   持てないが
 奇跡を期待   したりして
  面倒かけて   生きている

『二』
私のたのみ   有るたびに
 貴女に命令   しているが
  心は感謝で   あふれてる
今更何にも   ならないが
 後悔ばかり   悔いばかり
  考えながら   生きている

『三』
私のたのみ   なのだよと
 貴女に註文   つけてたが
  自ら無理と   あきらめる
随分苦労を   かけてるが
 迎える夢も   ないままに
  変わらず今も  生きている


≪面影浮かぶよあの日々の≫

≪生意気だけど悪しからず≫


『一』
面影浮かぶよ  あの日々の
冗談先行く   崎田君
 ムードメーカー 三枚目
 老いても納得  しているよ
  人間死ぬまで  生きられる
  それが常識   ご同輩

『二』
面影浮かぶよ  あの日々の
大望抱いてた  代打君
 血反吐を吐いて 頑張ると
 朝から夜まで  バイト漬け
  勇気と蛮勇   矛に盾
  辛い現実    白昼夢

『三』
面影浮かぶよ  あの日々の
憧れ君だよ   公子さん
 言葉に出来ない 想い出は
 男の秘密さ   約束だ
  人生なんて   儚いと
  それが閻魔へ  お手土産


『一』
声が出ぬのは  命の代り
悲鳴溜め息   横並び
 顎で伝えて   目で頼む
 不便不自由   相棒だ
生意気だけど
 生意気だけど  悪しからず

『二』
抗議出来ぬは  不幸の極み
幾ら腹立ち   抑えてる
 二度も三度も  苛立ちの
 犠牲強いたね  貴女には
生意気だけど
 生意気だけど  悪しからず

『三』
動き取れぬは  不便の至り
聞かぬ顔して  鉄仮面
 なにか変だと  云い出せず
 我慢するのが  運命か
生意気だけど
 生意気だけど  悪しからず


主治医より一言

ハンサ・無責任/二行きめるの《個人の観相》

 たしかに12球団に目を向けると楽天、ソフトバンク、DeNA、オリックスなど今の世の中で盛況な業種がわかりますね。私の妻も野球は観ませんが、元巨人軍の原監督や日本ハムの大谷選手の事はすぐに判るようです。我々と興味の視点が違うのでしょうね。いずれにしても、歳を重ねるにつれ、ますます女房に色んな意味でお互い、頭が上がりませんね(笑)。