飛田洋さん

なにくそ!俺はここにいる187

京都府 飛田洋さん(75歳)

飛田洋さんは、平成10年11月に脳梗塞を発症しました。

完全四肢麻痺、構音障害、嚥下障害を認め、入院中に胃ろう造設術、気管切開術が施行されました。平成12年6月に在宅へ移行され、かすかに動くようになった指先でパソコンを操り、創作活動を続けています。

毎日書きためたものは、月刊誌としてまとめられ、製本されています。

■ハンサ・無責任/二行きめる個人の見解

《真夏日と熱中症と省エネと》平成30年9月1日


 今年は暑い、いや暑そうだ。私はベッドに居た切りだから、外の気
温の最近の実体験がない、炎天下に出る事もない。

 咽た弾みで動くぐらいで、一人テレビ三昧したり、パソコン命して
いると熱中して、室温が30度になっていても、気にならない。

 後遺症の関係で 上半身は人より異常に熱く、下半身は寒く
て、膝のサポーターは暖を取るのに真夏でも欠かせない。反対に
冬は頭は熱くて○イ○ノ○が必需品。暑さを人より感じないので
困っている。頭さえ冷やしておけば平気の平左衛門。

 

 熱帯夜と言う言葉が使われ出したころ、私の部屋には空調がな
かった為、動かずとも汗の出る暑さ、盆地特有の蒸し風呂の暑さ
凌ぎに、むずかる用事の乳母車を押して寝付くまで川風に当たり、
日課で夜道を徘徊したものです。二人目の時は冷房があったので
子守り役は読み聞かせ役で随分楽に成りました。

 哺乳瓶を咥えてたその子が部屋にある水槽の水温が気に成る
のか朝っぱらから冷房を入れろとか熱中症になると騒いでいます。

七月の半ばだったか真夏日、熱帯夜は妻は大変だろうと冷房の
終日運転に譲歩したものの、今度はこちらが涼しさに慣れて寒さ
を感じ始め、私より遙かに体温が高く、動き通しの妻とは暑さを感
じる基準が違いすぎるのです。年寄りはニブイと暑さを感じぬと言
われ放しの昨今ですが、ペグの朝食までの二時間のパソコンタイム
は引き篭もり状態で一人で汗をかいて、冷房は連続運転二十二
時間で、休ませています。私は停電が怖いです。熱中症が私の専
売特許では御座いません。

 

 そこで 《朝ぐらい クーラー切れよ 風流せ》 なんてーね

■ ハンサ・無責任者の川柳風《二行詞》


・朝六時 クーラー入れろと 言う子かな
              寒くなる度 呼ぶも気の毒

・真夏日だ 熱中症と 気にするな
              気くばり聞けば ストレス溜まる

・現場にて 実習どすか よろしおす
              人手不足で 大変どすな

・タレントの CM多い 鳥○さん
              救済ですが 節税ですか

・冷房は 癖になるから 控えてる
              ほど良い発汗 しなきゃ問題

・電力に すがることなく 頼らずに
              暑さ対策 万事抜かるな

・他人の事 気配りしてて 叱られる
              そんな性分 生きていりゃこそ

・愚痴ぼやき 俺に聞かすな 他に言え
              興味御座らぬ 関わり不用

・怖いなら 夢を見るなら テレビ切れ
              悪い影響 益にはならぬ

・タッピング 知らぬ看護師 現れる
              人手不足も 此処まで来たか

・伸びきった ヘヤーバンドは 効果なし
              有れば良いでは たましい入れず

・僕の眼じゃ 悪く見えない 石○さん
              外面だけじゃ 人はわからん

・球児たち 真夏日だって 本気した
              サマータイムの 弊害ごめん

≪ピークだよ≫

≪アマで結構≫


『一』
疲れが貴女の  ピークだよ
何より安らぎ  大切だ
 だから騒がず  辛抱と
 朝が来るのを  待っている
夜明小鳥が   啼きだして
空が白々    墨絵色

『二』
疲れが貴女の  ピークだと
深夜の介護を  物語る
 何故か咽たり  けいれんと
 徹夜みたいな  昨晩だ
朝が来る迄   遠慮せず
全て無視して  寝て欲しい

『三』
疲れが貴女の  ピークだよ
私は自分で   起こさない
 自然時間を   感じたら
 起きて来れたら 理想だよ
目覚まし時計の 代役は
お手のものだよ おまかせを



十や十五の  青二才
夢と野望は  底知れぬ
 墓に半身を  挟み込み
 義務と責任  荷が重い
  そこでそれより 寅さんの
  結構毛だらけ  アマで行く


恋に焦がれる  患いが
糧で肥やしの  頃がある
 足も手も出ぬ  今の身に
 求む資料は   無理に無茶
  此処はこのまま 寅さんで
  結構毛だらけ  アマで良い


売れる稼ぐは  三の次
口で言うほど  甘くない
 羽をもがれる  悶えより
 自由気楽が   似合いそう
  だからぜんぜん 寅さんの
  結構毛だらけ  アマが合う


≪やっとかめ≫

≪聞きちがい≫

『一』
螢雪時代    予備校生
 四当五落も   語り草
脛をかじった  次世代が
 眠れる獅子が  動き出す
遅ればせでも  遅ればせでも
 やっと起きたか やっとかめ

『二』
親孝行か    親不孝
 二者択一の   別れ道
墓に布団は   着せられず
 後悔後と    聞かされて
覚悟決めたか  覚悟決めたか
 やっと人並み  やっとかめ

『三』
独身貴族    一人身は
 自由奔放に   生きられる
若さ任せの   主義なのが
 年齢増せば   焦らされ
此処か年貢と  此処か年貢と
 やっと身を知る やっとかめ


『一』
不平ばかりと  文句愚痴
常に貴女の   聞きちがい
 感謝こそすれ  贅沢な
 不平不服は   ありえない
 礼が云えずに  困ってる
 つらい気持が   わかるだろ

『二』
不平ばかりと  非難だが
思い違いの   聞きちがい
 看護介護を   受けていて
 不足不平は   問題だ
 恩は着た切り  雀だが
 君は陰徳    積んでいる

『三』
不平ばかりの  声の主
俺は存ぜぬ   聞きちがい
 疲れ出たのか  無理もない
 苦情抗議と   感じたか
 苦労我慢が   報われぬ
 月日ばかりで  すまないね


主治医より一言

《真夏日と熱中症と省エネと》

今年の夏は本当にうだるような暑さ(Boiling hot)でしたね。

無事に熱中症や夏バテされなかった飛田さんの自己管理(家族のサポート)には敬服しました。他の在宅独居患者さん達は、温度の変化に若い人より気付きにくいので体感に頼らず、自分のいる場所の近くに温度計を置いてもらったり、扇風機やサーキュレーターを購入してもらい風向を天井に向けてもらったり、常に設定温度が28度に保たれるように指導したりと適切な水分補給等の医療以外の事に大変労力を要しました(今までと同じ夏の過ごし方では乗り越えられないと納得させたり)。又、豪雨、台風、地震と自然の猛威に対して、我々はまだまだ無力であると思い知らされた夏でもありましたね。(岡野拝)