高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン
人工的水分・栄養補給の導入を中心として(試案改訂第一版)に対するコメント

  1. 終末期の治療差し控えのGLを作成する前にリビングウィルを整備すべきである。
  2. 本人の意思確認のない延命治療は個人の尊厳を尊重できていないと考える。
  3. がんなどの回復困難な場合以外の状態の場合、終末期の判断は可能なのか?(米国の一部の州では司法が介入する場合もある)
  4. 本人の意思確認がない場合家族等の意見を尊重して、治療を中断することは倫理、法の面からみても乱暴ではないか?
  5. 憲法の基本的人権、生存権との関係についても考えるべきではないのか?
  6. 老年医学会から出されている、GLは終末期に関する栄養の離脱についてであるのに対し各種報道機関が「胃瘻」と表現されていることに対し、極めて遺憾であり、不愉快である。胃瘻は栄養ツールの1方法であり、延命治療ではない。人工呼吸器などと比べても、生命維持装置ではないと考えられ、消化管の癌に伴う患者の終末期においては、減圧などで苦痛を和らげる緩和ケアの一つでもあると考えます。

治療ではなくケアのツールなのです。

東京都 元PDN理事