写真1、2では当医院でのアムホテリシンB(ファンギゾンシロップ)での歯磨きとアジスロマイシンを3日間服用 治療開始前後の同じ部位の歯垢を顕微鏡観察したものを比較しました。
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写真1 口腔トリコモナスや激しく動くスピロヘーター
(治療開始時 歯周ポケットから採取した歯垢) | | 写真2 アジスロマイシン250ミリグラム3日間服用
アムホテリシンBシロップにて1日3回歯磨き(上記処方で1週間後の同じ部位からの歯垢)トリコモナスやスピロヘータは全く見られない |
誰が見てもわかるように、螺旋菌や運動性の棒状の菌が激減しています。
口臭もなくなり治療開始前の歯のゆれやしみるなどの症状も緩和しました。
ハリーメター 術前 385ppb >>>>術後 67ppb
アテイン値 術前 90ppm>>>>術後 10ppm
このようなデータからも歯周病原菌が激減したことが推測されます。
さて,皆さん考えてみてください!
歯周病はすでにいろいろな研究から、感染性心疾患、冠状動脈疾患、糖尿病、胃潰瘍、胃がん、そして誤嚥性肺炎などのリスクファクターとされています。
特に糖尿病においては歯周病原因菌の減少とともに血糖値が下がることが確認されています。
したがって先ほど説明しました内科的な歯周病の治療は、それらの全身的な疾患の治療に密接に関係するものと考えられます。
ただそれらの薬を歯周病の治療や予防のために長期に使用する事は耐性菌などの問題から慎まなければならないと思います。
しかし一定の期間で全身麻酔下での手術を受ける方はもちろんのこと、PEGを施術される場合でも、従来の処置前後の抗生剤の投与のみより、歯科医療スタッフなどによるプロフェッショナルな口腔清掃に加えて計画的にお口の細菌を除去する目的で投薬されればより完璧な感染予防になるのではないでしょうか? |