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No.244 胃ろうと腸ろうの違いって?   From チューリップ

胃瘻と腸瘻の適応の違いについて教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

Re:胃ろうと腸ろうの違いって?  From みっくん

チューリップさんへ.

以前に記載したものとだぶりますが、お答えいたします.

胃瘻と腸瘻の比較です.


1.腸瘻は胃瘻より細く長いチューブになる.
そのため胃瘻より詰まりやすいです.フラッシュとお酢の停滞は必須です.
腸瘻には胃瘻の中を通すタイプと、瘻孔に直接バルーン型の腸瘻チューブを入れるのと、外科的に直接腸瘻を造るもの3種類があります.胃瘻の中を通す場合は9Fr前後の細いチューブで特に管理が難しいです.直接入れる場合は20Fr前後の製品があるので、自宅での介護を前提とするならこちらがお勧めです.


2.腸瘻の挿入は自宅ではできない
詰まったり抜けたりすると自宅での挿入は無理です.チューブがよれよれになってきた時も来院して透視下で挿入することになります.(施設によっては内視鏡も併用します.)


3.腸瘻からの注入は胃瘻よりもゆっくりと行う必要があります.
腸は内腔が狭く、胃のように流動食をためておくことができません.注入速度が早すぎると下痢をしたり、ダンピング症候群のような症状をおこしたりします.始めはポンプを用いてゆっくりと注入を行い少しずつスピードをあげて下さい


Re: 胃ろうと腸ろうの違いって?  From みっくん

すみませんでした.「適応」の違いですね.もう一度書き込みます.

 上記のように腸瘻は胃瘻に比べて制限が多いので、胃瘻が可能ならまず胃瘻を造設します.いろいろな理由で胃瘻造設ができない時(胃を手術している.胃に進行癌がある.変形が強いなど)に始から腸瘻になります.また、胃瘻造設して使用してみたけれども、やはり嘔吐や誤嚥が続く場合や胃瘻周囲から流動食の漏れがはげしい場合など、他の対策をこうじても改善がみられない場合には胃瘻の瘻孔を利用して腸瘻化して改善することもあります.