Ch.4-6.胃ろうを使いこなして元気に暮らそう!QOLを高める


国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 藤谷 順子

藤谷順子

記事公開日 2014年2月

2024年4月21日改訂

Q1.普通のご飯が食べられないと、デイサービスに行けませんか?

Q1-1.胃瘻から栄養を入れられる職員がいないといわれました。

A:デイサービスを利用したいという事を優先的に考えるのであれば、お昼は先方の御世話にならない方法を考えるのも一考です。

デイサービス側の態勢で対応可能なことは何か、を聞いてみます。

「胃瘻から栄養を入れなくてよいのであれば、受け入れます」、という所もあるので、交渉をして利用の可能性を探る努力をしましょう。

例①)お昼は家族が出向いて投与する。短時間で投与のすむ半固形化栄養剤を用いれば、食後の状態が落ち着くまで見届けて帰ってくることも可能。

例②)お昼は自宅で投与する。お昼だけ帰ってきても良いし、午前だけ、午後だけの利用も検討する。

例③)朝の投与の時間と量、帰宅直後の投与、などで、デイサービスの間は栄養を入れないことにする。(脱水等にならないように、医師と事前に相談してください。)

Q1-2.少しは口から食べられますが、施設で出されるお弁当は難しいです。

A:食べられる食事を持参して、お昼に一緒にいいだく、という方法があります。

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ただし、食中毒の心配や、他の利用者さんとの兼ね合いもありますから、施設側に確認、相談してみましょう。

例①)常温保存可能なパックや缶の栄養剤を持参。お昼の栄養はそれをメインに考え、お弁当やデザートの中から食べられるものだけいただく。

例②)冷凍の嚥下障害者用の食事を保冷しながら持参。お昼に電子レンジで解凍してもらう。

ご家族にとっては、相談に出向く手間や、お弁当代がかさむという負担もあるでしょうが、家の外に出かけて得られる楽しさや、リハビリを受けられることで本人の状態が良くなることを喜べたらいいですね。

<まとめ>

いずれも、交渉して妥協点を見つける事が大切。家でやっていることをそのままお願いするのではなく、先方は何ができるのか、どこまでなら対応してもらえるのか、を相談してみましょう。

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