Q1.まだ寝たきりなのですが、食べられるかどうか、ベッドサイドで出来る簡単なテストはありますか?
Q1-3:Spo2で誤嚥の有無を判定できるのですか? また数値で言ったら何%とか言えますか。
A:なんともいえません。
過去にはspo2の数値が2以上低下すると誤嚥疑いとするなどという報告もありましたが、その後の論文では誤嚥したからといってspo2は下がるものではなく、下がりやすい条件がある人が下がるとされています。つまり誤嚥のテストというより、本人の呼吸の状態の確認というのが良いでしょう。むしろ、spo2が低下しやすい条件がないのに食事後に急激に低下するようであれば窒息を疑わないといけないかもしれません。
Q1-4:口を開ける力が嚥下に大事だと聞いたのですが?
A:飲む時は顎の方に喉仏を寄せますが、逆に口を開ける時は、ほぼ同じ筋肉を使って喉仏の方に顎を引き寄せているのです。“本気で”口を開けるトレーニングをしたら嚥下が改善したという報告があります(図4)。10秒間本気で口を開けて10秒間休むのを5回で1セットとして1日2セット(つまり1日100秒本気で口を開ける)訓練です。
では口を開ける力が何Kgを切ったらよくないのかについての研究は進行中なのですが、たとえば3キロを切るようだとかなり弱くなっているといえそうです。口を開ける力を簡単に測定する器具も開発されています(図5)。
Q1.まだ寝たきりなのですが、食べられるかどうか、ベッドサイドで出来る簡単なテストはありますか?(東京科学大学大学院 准教授 戸原 玄)
- Q1-1:嚥下評価のテストの前に何をしたら良いでしょうか。
- Q1-2:誤嚥のテストと不顕性誤嚥のテストとはどのようなものでしょうか。
- (→)Q1-3:Spo2で誤嚥の有無を判定できるのですか? また数値で言ったら何%とか言えますか。
- (→)Q1-4:口を開ける力が嚥下に大事だと聞いたのですが?
- Q1-5:嚥下機能の評価時に注意すべきことは?
- Q1-6:本人が眠りがちですが、どのように嚥下機能評価をしたらよいでしょうか。
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