Q2.身体の状態が安定してきたので、食べられるかどうかの評価をしようと思います。どんな検査がありますか?

Q2-1:外来受診ができるための身体状況の目安は?

A:安全に移動できることでしょう。

安全に通院できて、安全に帰れることが最低限の条件です。と言いますとハードルが高いような気がするかもしれませんが、普通の車椅子でなくリクライリングの車椅子で通院される方や、吸引器等も持って通院される方もいます。

ただし、移動方法と移動時間が負担が大きい場合には、在宅で評価してもらう方法を考えるのが良いでしょう。

Q2-2:食べたいという意欲は、言葉以外にどのようなことでキャッチできるか?

A:反応が全く出ない場合は分からないが、家族が何か食べていたらそっちを見るとか、グルメ番組を見ていたら唾が出てきてゴクンと唾をのんでいるとか、食べ物に関する情報が入った時に何らかの反応があるかをみるのが良いと思います。

実は周りが気づいていないだけで、機能が残っているという場合もあるので、まずは危険でない範囲で様子をみることが大事だと思います。

Q2-3:VFやVEというのは、どのような検査で何がわかるのか?

A:VFというのは日本語で嚥下造影という検査。VEは嚥下内視鏡という検査で、鼻から内視鏡を入れて咽頭部を見ながら上手く飲めるかを検査する。

大まかにいうと二つとも、実際誤嚥するか、しないか、喉に引っかかるとか、引っかからないとか、上手く噛める、噛めないとか。後は喉の動きがどうかを見る検査です。

いずれもよい検査ですが、それぞれに長所短所があります。細かいことをあげると色々ありますが、端的にいうとVFの方は食道の入り口とか食道の通過を見ることができるのが良いところです。

VEの一番良いところは、在宅などへ持っていって検査することが可能で、普通の食べ物を検査に使うことができます。

Q2-4:検査の際の危険は何でしょうか?

A1:VFの場合は、レントゲンなので被ばくがあるが、他(胃とか腸)の造影に比べて被ばく量は圧倒的に低い。ある報告では1/5から1/7くらいしか被ばくしないとされています。

A2:VEの場合は、鼻から入れるので鼻出血です。ある報告には0.3%位起こるとされますが、慎重に行えばほぼ起こりません。

 

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