Ch.4-5.食べられる口作り③
~しっかり噛める、きれいなお口~


ふれあい歯科ごとう 五島 朋幸

五島朋幸
記事公開日 2014年2月
2015年10月27日改訂
Q1.入れ歯がなくても食べられると言うのですが、入れた方がいいですか?

Q1-1.胃瘻を造った時、入れ歯は要らないと言われました。歯茎でもつぶせるような柔らかい食品なら、入れ歯は要りませんか?

A:胃瘻にしても、食べる事を前提にするのであれば、入れ歯は入れておきましょう。

入れ歯には飲み込みに大きく関与する次のような役割が有ります。

  • 咀嚼の為の環境を維持
  • 噛み合せの高さを維持

個々の状態により、何らかの理由で入れられないこともありますが、基本は入れておくことが大前提です。

中には、入れ歯を入れると食べられなくなる人もいますので、それを無理強いしてまで入れておくことはないと思いますが、胃瘻にしたから口から食べなくて良い、入れ歯は要らないから外して良い、という話ではありません。

※参考:歯並び・咬み合わせが悪いとどうなるの(日本矯正歯科協会)

Q1-2.今まで入れ歯を入れていましたが、外している期間が長くなると口の中はどのような変化が有りますか?

A:顎の位置関係が変わってくるので、それが嚥下にとって不利になる事が多くあります。

きちんと噛み合わせられないという事は、飲み込む機能にも大きな影響があります。

総入れ歯の方で、両方入れられなくても上だけでも入れておくと飲み込みが良いというデータもあります。やはり、入れ歯は外す物でなく、入れておくものです。

長期間使っていないと、顎も歯並びも常に変化しているので、噛み合わせもズレてしまいます。そのときの顎や歯並びに合わせて調整しましょう。

Q1-3.寝る時は、入れ歯は外した方がいいですか?

A:部分入れ歯は、外れて誤飲するという危ないケースもありますが、しっかり入っている入れ歯は、基本的に24時間装着でも問題ありません。

清潔に管理されて綺麗な状態で使っているのであれば、夜、寝る時も入れておいてかまいません。

コラム:変わってきた、歯科の常識

歯科医が嚥下に関わっていなかった昔は、眠るときには、口の中の粘膜を休ませるために、入れ歯を外すのが常識でした。

今日、咀嚼と嚥下を関連させて診ている歯科医は、噛み合わせがある事によって飲み込みが良くなるということを理解しています。しかし、嚥下に関わっていない多くの歯科医師には普及していない概念です。

寝ている間も唾液は出ます。唾液誤嚥のリスクを減らすには、入れ歯を入れた方が良い、というデータもあるのですが、残念ながら、まだ状況証拠の段階です。これをエビデンスとして示してゆく取り組みが、今後の大きな課題となるでしょう。

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