Q2.食事は経口摂取ではなく胃瘻からなので、誤嚥はしていないと思うのですが、熱が出ます。どうしてですか?

A:経口摂取をしていない方が熱を出すと、誤嚥性肺炎を疑うことが多いのですが、熱の原因はそれだけとは限りません。

①感染症によるもの

尿路感染症(腎盂腎炎など)、急性胃腸炎、胆嚢炎、誤嚥性肺炎、結核など

②膠原病によるもの

関節リウマチなど

③悪性腫瘍によるもの

④薬の副作用によるもの4)

4)ラジオNIKKEI 薬剤による発熱(薬剤熱)

⑤その他

1-2日でぱっと引くような熱はそれほど心配ありませんが、1-2週間以上続くようであれば、原因を突き止め、対処する必要があるでしょう。


また、口から食べていなければ誤嚥をしない、というわけではありません。口からは唾液が分泌されていますし、胃の内容物が咽頭部分まで逆流してくることもあるからです。

①自分の唾液の誤嚥によるもの

口腔内が汚れていて細菌だらけの唾液が、睡眠中に気管から肺に入ってしまうことがあります。寝ている間にも、0.1ml/分以下の唾液が分泌されています。適切な口腔ケアで、口の中を清潔に保ちましょう(関連→口腔ケア

②胃食道逆流によるもの

胃から食道に上がってきた胃の内容物が、喉頭から肺に入ってしまうこともあります。この場合、胃食道逆流の治療(主に薬物治療)が必要です。

コラム:むせない誤嚥に要注意!

通常、誤嚥すると咳嗽反射によって、むせて吐き出そうと咳き込みますが、この反射の力が低下していると、むせが起こらない場合もあります(不顕性誤嚥)。

食事介助をしていてもむせないから、夜静かに眠っているから、誤嚥はしていないと決めつけず、VFなどによる嚥下機能検査で隠れた誤嚥も見逃さないように!

(関連→嚥下機能評価

<まとめ>

  • 熱が長く続いた場合は、原因をつきとめて適正な対応を。
  • 経口摂取をしていなくても、誤嚥性肺炎のリスクはあります。
  • 誤嚥のサインともいえる「むせ」を起こさずに誤嚥していることもあります。

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